神の御加護がありますように 6

渋谷かな

第1話 物語6

「追手が来る? こんなのは初めてよ。」

 シンディたちに悪魔の追手が次々と襲い掛かる。

「でやああああー!? 死にたくない!? 死にたくない!?」

「うりゃあああー!? 神様!? どうかお助け下さい!?」

 イースとフレッドは迫りくる追手と命がけの死闘を繰り広げている。

「二人ともがんばって! アハッ!」

 高みの見物をしているシンディ。

「シンディ!? おまえも戦えよ!?」

「そうだそうだ!」

「私はおにぎりを作るので精一杯なの。美味しいランチを作るからね。アハッ!」

 戦闘に参加しないシンディはおにぎりを作っていた。

「やめろ!? 毒おにぎり作り!?」

「俺たちは魔物に殺されるのか!? それとも博士の毒おにぎりで殺されるのか!?」

 イースとフレッドの悪夢は終わらない。

「でも雑魚モンスターと戦って少ない経験値をダラダラ集めるより、レベルの高い魔界のモンスターと戦っている方が強くなるのが早いでしょ?」

「そ、そう言われてみれば!? 最初みたいに敵に全く歯が立たないということが無くなってきたような!?」

「確かに!? 確実に昨日の俺より今の俺の方が強いのが分かる!?」

 確実にイースとフレッドは強くなっていた。

「僕たちは強くなっている。」

「あいつも俺たちで倒せるかな?」

 二人の前にガイコツの騎士が現れる。

「無理とは思えない。僕とフレッドの二人なら。」

「一人なら負けるかもしれない。でも俺にはイースがいる。」

 二人の心に炎が灯ろうとしている。

「点火!」

「着火!」

「ハートに火をつけろ!」

 急成長したイースとフレッドの心の炎が燃え上がる。

 つづく。

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