神の御加護がありますように 2

渋谷かな

第1話 物語2

「大変だー!?」

 いつも事件が起こる。

「魔王ダーロが世界征服を始めると宣言したぞ!?」

「なんだって!?」

 魔王が動き出したと孤児院にまで噂が広まった。村人たちは動揺しまくった。

「魔王がどうした。魔王が。」

「そうだ。こっちは毎日、魔女の手料理の毒見役をやらされているんだぞ。」

 イースとフレッドは魔王如きではビクともしなかった。

「ただいま!」

 そこにシンディが戻って来る。今日の獲物を狩って持って帰ってきた。

「ゲッ!? その巨体は!?」

「オーガよ。石に躓いて頭を打って倒れちゃったので、拾得物としてもらってきちゃった。アハッ!」

 恐るべし、シンディ。

「この物語は僕たちが国家騎士になる話だよね?」

「なんだかシンディのグルメ異世界漫遊記に変わりそうで怖いな。」

 戦々恐々としているイースとフレッドであった。

「神父様。討伐リストのオーガを倒したから、教会に多額の寄付が入りますよ。アハッ!」

「おお! よくぞ! オーガを倒してくれた! シンディこそ、この孤児院の希望の星だ! アハッ!」

「こいつら本当は親子なんじゃ!?」

 ミッキー神父はお金をくれる方に着く。

「それに比べ役に立たない男共だ。」

「悪かったな!?」

「シンディに戦い方でも教えてもらったらどうだ?」

 ピキン! っと閃いた二人。

「おお! その手があったか!」

「俺も一度シンディの戦っている所を見たかったんだ! いったいどんな方法で大物を釣り上げているのか!」

 イースとフレッドはシンディの戦い方に興味津々であった。

「しょうがないな。私の雄姿をお見せしましょう。オッホッホッホー!」

 お嬢様気取りのシンディの決意であった。

 つづく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

神の御加護がありますように 2 渋谷かな @yahoogle

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る