スミス in サイバー
春嵐
スミス in サイバー
「ここがサイバー空間かあ」
ラップトップをこねくり回しながら。
初めてのネットサーフィンを。
楽しむ。
「こんにちは。こんにちは。おはよう。いい天気ですね。やあ。いい天気ですね」
画面の向こうは、仮想現実で。外の天気とは関係なく、晴れていて、それでいて、雨が降っていて、そして曇り。
「すばらしい。なんてすばらしいんだ。世界中の人間と暮らせるじゃないか。夢にまで見た理想の国家体系だ」
とは言っても。
「なに。問題がある?」
メールがいくつか、送られてきた。
サーバへの大量送信攻撃。空間内の脆弱性をついた破壊工作。
「ゆるせない。ゆるせないぞ。こんなに大事な交流の場所を。待ってろ。いま助けてやる」
あのときのように。
何時間でも。
何日間でも。
喋り続けてやる。
ここは自由の国、サイバー空間なのだから。
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