&α 吸血鬼

「どうしたの?」


「いや、なんでもない」


「また、血だらけになっても。わたしが助けてあげる」


「頼もしいな」


「だから、ちゃんとわたしのところに来て。ね」


「俺が吸血鬼だったら、どうする?」


「う」


「冗談だよ」


「吸血鬼だったら。血を飲ませてあげる。だめだよ。わたし以外の血を飲んだら」


「そっか」


「うん」


「まあ、トマトジュースでいいよ」

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