頂いた感想への感想

〈謎の有袋類さん〉


>フィリップくんいいですよね。


 ありがとうございます! 僕自身もこの作品で初期のフィリップに対する解像度がかなり高まりましたね。反抗期真っ只中で、自分の強さに対する信頼がデカくて、子供扱いされることとナメられることを嫌う。だからこそ厳しいながらも対等に扱ってくれる存在には少し心を許したのかな、と思って書き進めました。


>フィリップくんが分裂する〜


 これに関してなんですが、『Muse Night』中盤以降(確かレストラン回あたり?)で出してるんですよね……! 本作中盤の戦闘でもそうなんですが、あの頃のフィリップは基本的に敵をナメまくってるので能力を滅多に出さないんですよ。終盤以降の武器の大量生成とか複製はこの能力の延長ですね。

 個人的に、今回の話を書く時にレストラン回とリンクさせることを狙いました。「フィリップが何故ガラクタ街から来た少年を追い返す店主に怒りを覚えたか」が何となくわかってもらえるとめちゃくちゃ嬉しいですね。


〈謎の齧歯類さん〉


>コインに顔が付いている〜


 フィリップの生家であるランスロー家は、未だに貴族政治が残る小国の地方貴族です。割譲された土地は少ないのですが、民衆に重い税を課して私腹を肥やしています。つまり、あのコインは帝愛のペ○カ的な地方通貨ですね。国内では換金できるのですが、遠い大陸の島国であるアルカトピアでは滅多に出回らないのでめちゃくちゃ珍しいコイン扱いです。

 逆にアルカトピアは移民政策によって人口がとても多いので、一人ひとりが払う税額はとても少ない人頭税を取っています。この国で最低限の社会保障を受ける際には税を払わないといけない(控除はない)ので、一度財産を失うと……。


>ミッドセンチュリー以降の〜


 アルカトピア、30年前の不況で政府が急速に民営化を進めたifの日本ですね。この辺りは『Lazy Moon』の設定資料に詳しいのですが、めちゃくちゃわかりやすく言うと限りなく現代に近いネオサイタマです。周囲の海は埋め立てられ、地域差が徐々に無くなりつつある歪んだ理想郷。表は清潔で裏が乱雑な都市。そういう世界観ですね。


>最後に出てきた少年は〜 


 この少年の正体は、ぜひ本編を読んでいただきたいですね……!!


>ビザ


 誤字……いや、その解釈の方がエモいんでそうしようかな……。


〈謎の野菜さん〉


>情景描写について


 ありがとうございます……!! 情景描写、とにかく舞台のアンダーグラウンドな感じを表現したくて書き連ねたのですが、猥雑さとかが伝わってたら大成功です!

 廃ビルのイメージとして、龍が如く7に出てくる『コミジュル』のアジトを参考にしました。あのケーブルが伸びる感じ、大好きなので……。


>鮮明かつリズミカルな戦闘描写について


 これに関しては間違いなく『ニンジャスレイヤー』からの影響ですね……。朗読した際の語感の良さとかはかなり意識しているので、そこに言及してもらえてめちゃくちゃ嬉しいです!


>話の構成について


 『孤独になりたい』という願いがフィリップの根底にある以上、寂しさをダイレクトに言葉にしたくはなかったんですよね。また、彼の生活に対する無頓着さ的にわざわざ温めないだろうな……という僕なりの解釈で自然解凍のピザを延々と食べる図ができました。

 最後のピザを選ぶシーンは、色々あって丸くなった彼の姿です。時系列が飛んで読みづらいかも……と思ったのですが、本編での彼の心境の変化を端的に表すシーンとして最適だな、と思って入れました!


 以上、頂いた感想への感想でした! ありがとうございました!

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