第4話運命のカードを引くには
「私は
「菊池君、
「あんた、何考えてるのよ!」
美人三人(一応
「え、えっと、三人とも少し落ち着くんだぞ?」
思わずそう言う菊池健一だが三人がそんな言葉を聞くはずもない。
「何言ってるのよ、この私が付き合えって言ってるのよ?
「き、菊池くぅうん」
「いい加減にしなさいよ、あんたねぇ!」
うれしい事に女の子に引っ張られまくる。
うらやましいぞ菊池健一!
しかし当の本人はそれどころではない。
だがこの男、菊池健一は欲望に忠実な男。
ここで妙案を思いつく。
「な、なあ、それじゃあみんなで付き合っちゃおうか?」
「菊池健一!」
「菊池君!」
「あんたねぇっ!!」
思い切り三人に
「分かっていないようね菊池健一、私はただ付き合えと言っているのではないのよ? あなたには私の婿として栄えある豊田家に婿養子で迎え入れると言っているのよ?」
豊田涼子の実家は有名な財閥で逆玉の輿は確定だ。
当然菊池健一もそれは知っている。
ごくりとつばを飲んでしまうのも当たり前だろう。
「菊池君、私菊池君のためなら何でもします。は、初めてだって菊池君がしたい事だってなんでも受け入れますよ‥‥‥////」
もう理性を保つのが限界になってしまいそうだ。
上目づかいで
ましてや元気すぎる高校生男児、いきなりそんな事言われれば妄想して鼻血が垂れて来ても仕方ない事だ。
「ちょ、ちょっと本気なのあんた?」
対して幼馴染の鈴木麗菜は若干冷静だ。
だが菊池健一の腕にずっと抱き着いたままその薄い胸に押し付けて放そうとはしない。
「ま、参ったなぁ、は、はははははははぁ‥‥‥」
ここへきてやっと事態の重要性を
自分がすでに逃げられない
「菊池健一」
「菊池君」
「あんたねぇ‥‥‥」
そんな彼に妙案が浮かぶ。
「な、なあ、俺にラブレターくれたんだよな? えっと、ラブレターってさ全部名前が書かれて無くって、で、どれが誰のだか分からないんだよな」
「今更そんなものどうでもいいでしょう?」
「ちゃんと告白しました、菊池君」
「なっ、ラ、ラブレターはぁ‥‥‥」
不満げな豊田涼子と本田明美。
しかし菊池健一はここぞとばかりに言い放つ。
「好意はうれしいがなんでみんなラブレターに名前書いてないんだ?」
「わ、私とした事が舞い上がって忘れたなんて言える訳ないでしょ!」
「菊池君のこと思い過ぎて、でも今日会えば分かると思って」
「あ、あたしじゃないわよ、そ、そんな恥ずかしい事書いてないもん!」
と
と言うか、言動でやっぱり書いているじゃないかと分かってしまう。
「とりあえずだな、三つとも色々書いてあった。どれが誰のだか教えてくれないか?」
とにもかくにもこの場の
全く、態度の割に
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