モフモフを愛してる少女は超能力?を使いもふもふライフを楽しむ!!

なの花畑

第1話 友達の家で子犬をもふる…

『きゃーーー!可愛い💕』


 私は思わず目の前の柴犬(子犬)を発見して、撫でまくる。


 この赤ちゃん?特有のフワフワした毛並みに子犬らしい短い足…そして、なんといってもウルウルの瞳に私の心は鷲掴みされた。


『しかもタヌキ顔でめちゃ可愛い💕』


 私はキツネ顔よりタヌキ顔派なのである!!

 前に某有名な動物番組で違いについて話していたが鼻の高さが違うらしい?まぁ、そんな事は置いといてとにかく可愛いのである!!!


 最近は、TwitterやYouTubeで動物動画が手軽に見ることが出来るし!しかも、めちゃ可愛い…動画が多い!!ストレス社会にはやっぱり癒しが必要だと思う。


 今日は友人の家で柴犬の子供が生まれたと聞いて全力で頼み込んでつれてきてもらった…ジュース1週間分と懐は痛いが子犬を見たらふきとんだ!!


 本当に可愛いなぁ~💕


 よしよしと頭と背中をなでなでしてると、柴犬のくるんとした尻尾がブンブンと左右にふられている。


『可愛い!!天使!!!』


 あまりにの可愛さについ声が大きくなってしまった。


『おめえ!うるせー!!!!』


 この部屋には私と子犬しかいない…


 いったいどこから声が??と思った読者の方!!そう私には動物の声が聞こえて会話が出来るという超能力?があるのだ。


 つまり、さっきの声は子犬の声である。


 ごっほん!では、改めて私の自己紹介をしようと思う!決して柴犬の子犬に目がいきすぎて自己紹介を忘れたわけではない……!!


 私の名前は鈴木心愛…鈴木とは一般的だと思うが名前が問題なのだ。


 世にいうキラキラネームとかいうやつだ…親や親友にはココと呼ばれてる。


 真冬に飲むと美味しいココアと同じ名前なのである!!心愛なんて可愛いと思うだろう?だか、今までこの名前で色々と苦労をしたのだ。


 親がつけたこの名前が嫌いではない!たくさんの思いがつまった名前だから!!でも、出来るならキラキラネームではなく普通の名前がよかったと私は思う。


 とりあえず、私の愚痴?昔話を聞いて貰いたい。





 ___________________________________






 あれは、思い出したくもない!!!

 小学校3年生の頃…


 私には好きな男の子がいた!日向くんという男の子で、あれが初恋だったと思う…席が隣でよく勉強を教えてくれた。


 優しい性格と幼いながらも整った容姿に私は恋をした…恋をしたのがなぜ黒歴史??と疑問に思うだろう。


 恋をしていた私はうかれていて失敗をしてしまった…。


 その当時の私は少女漫画にはまっていた。


 今考えると目はでかいし!何等身なんだという体をしていたと思う…だがあの当時は少女漫画を読んでは王子様みたいなイケメンにこんなセリフを言われたいとキュンキュンしたもんだ。


 そして、私はやってしまったのだ!日向くんと付き合えたらいいなぁと淡い期待を込めておまじないを…。


 本に載っていた…消しゴムに好きな人の名前を書いてバレないように使いきったら両思いになるという女子なら1回はやった事があるおまじないを…やってしまったのだぁーーーーーー!思い出すたびに恥ずかしくて顔が赤くなる。


 何度も後悔したがあの地獄のような瞬間は巻き戻す事は出来ないのである。


 その日は、珍しく日向くんが消しゴムを忘れたのだ。


『あ…消しゴムを忘れちゃった!』


 日向くんは算数の問題を解いてる時に間違えたようだ。


 なぜ授業中に気づいたかって?それは、もちろん算数を一生懸命考えてる横顔を見ていたからだ。


 お前も勉強しろよ…って思うだろう?でもあの顔は見ないともったいないと思うのだ。


 恋をした女の子は好きになった男の子が何をしているのか気になるものなんだよと私は1人で納得するのだった。


 いつも勉強を教えてくれる日向くんに恩返しがしたいと……まぁ、それもあるが本音を言えば日向くんに私を好きになって欲しいと下心をいだきながら、アピールするために消しゴムを震える手で日向くんにさしだした。


『日向くん!よかったら私の消しゴム使って!』


 日向くんは一瞬おどろいた様子だったが、笑顔で私の消しゴムを受け取ってくれた。


『心愛ちゃん…ありがとう!でも僕が消しゴムを使ったら心愛ちゃんはどうするの?』


 日向くんは本当に借りていいのかと心配してくれた。


『うん!私は消しゴム2つあるから平気だよ』


『そっか!じゃあ借りるね』


 そこで、私は失敗したのだ…日向くんに貸した消しゴムは日向くんの名前を書いてあるやつだった。


『おい、日向!消しゴムちょっと借りるなぁ~!』


 日向くんの前にいる男子が急に後ろを向いて私が貸した消しゴムを持っていったのだ。


『あっ!ちょっとまって!!それは、心愛ちゃんのだよ…』


 日向くんが止める前に男子は持っていてしまった。


『心愛ちゃん!ごめんね!』


 日向くんは謝ってくれた。


『平気だよ!』


 私は謝ってくれた日向くんに返事を返した。


『この消しゴム小さくて消えにくいなぁ~』


 私が日向くんに貸した消しゴムを奪っていった男子の1人事が聞こえた…そこまではよかったが次の瞬間!消しにくかったからなのかケースを外してしまった。


『あっー!』


 私はあまりにも驚いて声が出てしまった…絶対に見られたと思って慌てる。


『おい!日向~!!』


 男子は後ろを向いて爆弾発言をしたのだ。


『この消しゴム心愛のとか言ってたけどなんでお前の名前が書いてあるんだ?』


 男子は不思議そうな顔をしていた…それは、本当に悪気はなくただ気になったから聞いただけみたいだ。


『えっ?』


 日向くんは意味がわからない様子…何とか誤魔化そうと心愛は口を開いた。


『えっと…それはね…』


『それは、今月号の◯◯に載ってたおまじないのよね心愛ちゃん!!』


 私が話そうとしたよりも先に前の女の子が言ってしまった。


『なんだよー!おまじないって?』


『好きな人の名前を書いて使いきると両思いになれっていうおまじないよ』


『へ~!そんなおまじないがあるんだな?』


『えっーー!心愛は日向の事が好きなのか?』


 私からすると左前の男の子とその隣の女の子が私が誤魔化そうとする前に日向くんにも聞こえるように話してしまった。


 私は恥ずかしくて下を向くしか出来なかった…なんで言っちゃうのよ!まだ消しゴム使い終っていないのに!!しかも日向くんの前で言うとかデリカシーがないんだからと心愛は心の中で羞恥心と怒りの感情が渦巻いていた。


 私が何も言えずにいると…男の子と女の子はその話を他の人にも話してクラスは盛り上がる。


 日向くんは私を見ると気まずそうに苦笑いして消しゴムを返してくれた。


『えっと…心愛ちゃん!消しゴムありがとう…』


 私は消しゴムを受け取ると下を向いた。


 私を取り巻く空気は回りからの視線によって重く感じた。


 皆がこっちを見てると思うと羞恥心で顔が赤くなり、次第に目の前がぶれていき私の目から涙がスッーと落ちていった。


 先生はクラスが騒がしくなっている事に気づき皆に注意した。


『みんなぁー授業中よ!静かにしてね!!』


 皆は手をあげて返事をする。


『はーい!ごめんなさい』


 私も皆と同じように返事をした。


 そのあとはいうまでもない…一気に噂は広がっていきお昼にはその話で盛り上がったのだ。


 人の噂も75日というが、私にとってはとても長い時間に感じて苦痛だった…家に帰ると私は泣いてなんであんなおまじないやったんだろう責めた。


 他にも冬になると…


『ココア俺好きなんだよね!』


 とか


『コッコー…コッコー』


 と鳥の鳴き真似をしたり…


 とにかく!!!色々な事があり…私は苦労した。





 ___________________________________






 昔を思いだしてぼっーとしてたら、まるで僕を忘れるなと子犬が話しかけてきた!ついでに今回、触らせてくれたのは男の子?♂である。


『おい!急に暗い顔してどうした?』


 子犬が心配してくれた…!!びっくりして子犬の顔を見ていたら、なんだと首をかしげた。


 私の鼻から鼻血が出そうになった!なんて愛らしいんだーーーー!まじ可愛い!私の心はキュンキュンです。


 鼻を押さえて下を向いたら、さらに子犬は心配したようで…こっちにさらに近づいてきた。


『お前!大丈夫か?しょうがないからもふもふしてもいいぞ?俺の毛を触ると癒されるとよく飼い主が言っていたからな!!!』


 私の鼻を押さえてない方の手に体をすりつけるようにして私を癒してくれる…何ていいこなの??私はさらに鼻血が出そうになり鼻を押さえるのであった。


 しかも、最初は警戒していたのにスリスリしてくれた!!これはツンデレとかいうやつの急にくるデレですか?たまりませんよ!!!しかもこの話し方可愛くないですか?俺様みたいで私の心を鷲掴みされた。


 すっかり子犬に癒され暗い気持ちなんて、痛いの痛いの飛んでいけ~!!みたいな感じで飛んでいった。


 そういえば…まだ話していない秘密の話がある。


 えっ?ないって?いやいやありますよw最大の秘密がまだ残っている。


 私がいつから動物と話せるようになったかとい最大の秘密がね!


 いつから話せるようになったかというと…気づいたら話せるようになっていたのだ!これが答えだ。


 細かくいうと…5歳ぐらいからだと思う?近所に三毛猫のタマちゃんがいて話しているとお母さんが質問をしてきた。


『ココは誰と話をしてるの?』


 と聞いてきたから私は正直に質問に対して答えたのだ。


『えっ?タマちゃんだよ?』


『なに言ってるの?ココ…動物と私達人間とでは言葉を交わすことは出来ないのよ?』


 私はその時やっと気づいたのだ…動物と会話してるのは私だけだということに…。


 そして、これは他の人には言ってはいけない事なんだと子供ながらに私は察した。


 秘密を抱えたまま月日は流れ…私は20歳になり、専門学校に通いながら休日は友達の家に行って今のように子犬をなでたり…動物園に行ったり楽しんでる。


 ついでに誕生日がきてお酒を飲んだが、私はすぐ酔うみたいであんまり飲まない…。


 長い話になったが今日はとにかく…この可愛い💕可愛い💕子犬をもふろうと思う。


 急に動かなくなった私が動いたから子犬は驚いた様子でまた話しかけてくれた。


『叫んだり…ぼっーとしたり…忙しい奴だな』


 私の事が気になるのか?チラチラとこちらを見てくる子犬を抱き締めて私はモフモフさせて貰うのであった…。

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