3話 適性検査
母が魔法の適性と言った時、僕は自分に適性があるのかどうかと心配になりながらもわくわくしていた。
これから、自分が伸ばしていくべき属性の魔法が大まかに分かるからだ。
魔法の適性は水晶玉に手をかざして、魔力を通すことで発せられる色で判断する。
赤色 火属性魔法
青色 水属性魔法
緑色 風属性魔法
黒色 闇属性魔法
黄色 光属性魔法
光らない 適性なし
魔法の適性はこれらの5つがあると言われている。言われていると言われる理由はなぜかと言われると、魔法についてまだ分かっていないことも多いためだ。
火属性魔法は派手で威力が高く、魔法と言われるとこれを想像する人が多い。
水属性魔法は水や氷を用いて相手を凍らせたり、遅延させたりすることを得意とする魔法だ。
風属性魔法は竜巻を起こしたり、風の見えない刃を飛ばしたりできる。また、軽量化という魔法を使うことで常人よりも速く動くことができるので剣士が多い。
闇属性魔法は相手にデバフをかけたり、発動の早い遠距離魔法があるため、戦場では必須とされている。
光属性魔法使いは傷を癒したり、アンデットに対する決定打になるのでとても重宝される。
といった、5つだが僕は風属性か光属性の魔法の適性が欲しいと思っていた。
あれやこれやと考えていたら、母の部屋の前に着いた。
適性なしは全人口の70%ほどいると言われている。なので、適性なしと言われることも少なくないが不思議とそんな気はしなかった。決意を決めて部屋の中に入ると、準備が終わった母が待っていた。
「ルート、今から魔法の適性を調べるわ。心の準備は出来ているわね?」
「はい、大丈夫です。」
そう言ったが、とても緊張していた。
緊張していると母が
「そんなに固くならない方がいいわよ、ルート。そんなんじゃ、適性があっても分からないかもしれないわ。ほら、深呼吸して。」
そう言われて、深呼吸をすると自然と緊張が溶けた気がした。
「じゃあ、いいわねルート。ここに手をかざして。」
そう言われて正面にある水晶玉に手をかざした。そうすると、水晶玉が光りだす。そして、光った色は...
「白?母さん、白色って何属性だっけ?」
僕は分からなかったため母に聞いてみたが母も分からないみたいで考え込んでいた。
「母さん?」
「団長に聞いてみましょう。」
いきなり、母は自分が現役だったころの魔法師団の団長オルグレンに聞いてみると言い出した。
これには、流石に驚いて母に聞いた。
「白色ってそんなに珍しいものなの?」
「珍しいなんてものじゃないわ。下手したら、世界で1人だけの新しい属性使いかもしれないわ。」
僕は母が冗談を言っているようには思えなかった。
その3日後、団長のところに母と一緒に行くことになった。
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