情景が目に浮かぶばかりでなく、匂いや感触まで伝わるような風景の描写。そして淋しくも暖かい心の交流。あまり語るとネタバレになるのでほどほどに。文字だけの媒体で感極まるのはいつ以来だろうか。とても良いものを読ませて頂きました。ありがとうございます。
久し振りにものを読んで感動した。本作品は孤独であることを選び、どうしても独りを選ぼうとする女性の心の葛藤が、実に丹念に情緒豊かに、また美しく描かれている。こんなにも孤独を追求し、孤独に肉迫した作品を私は他に知らない。どうかあなたも落葉松の小道をなぞり、彼らに出逢ってきてほしい。そこにはきっと、あなたの一部も待っているから。