天は玄く、而して地は黄
武江成緒
一、 古廟
刻が
この小さな
そも、中原の北辺であるこの地が都と定められたのは、北方より侵入せし
かくて中華と
一月も前に
それでもなお、砂を
かつての盛時にさえ
その隅に黒く潜むこの
元
しかし今は、夜闇を通してすら、いたる箇所が
「私が
『西太后』こと
漆黒に染まった戸口からは、砂の匂い、
足をとめた私に、妙に白濁した目をむけた老人は、老婆の顔を笑うように歪ませると、すり切れた
急いで後を追おうとして、最後に夜空を振り向いた。
猛風に
星については、かつて兄が、公私ともに熱心に語ってくれた知識が、しかと脳裏に刻まれている。
南天には
だが西洋においては、朱雀の首にあたる
西洋の
そう思うとこの星空から、守護神たる朱雀が去り、代わって巨大な
ふと、視界の右に、三つの明るい星が目に入った。
これまた西洋で言うところの「
いずれも、かなり地平に近づいている。
西洋
十時十五分。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます