終結

「お前は私に忠誠を誓うか?」


アマンダの額に指を突きつけながら尋ねるラスト・ワン。

その光景を体育座りをしながら見守るダーク・シスター。


「は、 はい忠誠を誓います!!」


アマンダが震えながら答える。


「ではお前は何を私にしてくれる? お前には何が出来る?」

「え・・・いや・・・その・・・」


アマンダの額を貫くラスト・ワン。


「もう無理でしょう・・・勇者の群れにマフィア共・・・勝ち目が有りません」

「・・・・・・・・・・・・」


ダーク・シスターの言葉に苛立つラスト・ワン。


「ならば仕方が無い・・・・・」






結論から言って今回の四天王ラスト・ワンとキターゾ・ファミリーの戦争は

ラスト・ワンが負けを悟りマリラーシティから逃げ出してしまい

キターゾ・ファミリーの勝利と終わった。

しかし四天王の脅威が消え去っていない

勇者達とキターゾ・ファミリーが追い詰め過ぎたせいだと非難の対象になったが

後の祭りである、 この後にラスト・ワンはダーク・シスター主権の

魔王崇拝教団の首魁となった。

今回の戦争での痛手を教訓にしたのかラスト・ワンは直接的な闘争を行わなくなった。

彼等は裏から政治的闘争を望む様になったのだった。


この戦争により人間と魔物の闘争は変化が始めた。

直接的な闘争ではない闘争、 見えざる戦い、 冷戦の始まりである。

この見えざる戦いは非常に長く続き、 人間と魔物の直接戦争は

最終戦争”アルマゲドン”まで起こる事は無かったのである。


一方でキターゾ・ファミリーはこの戦争を切欠として勇者とコネクションを結べた。

勇者達は清濁併せ持つ者も多い為

キターゾ・ファミリーはこの戦争の傷跡を回復するとともに

勇者アァアァに受けた打撃の損失の補填をする事が出来た。

勇者アァアァとの直接対決を避ける為かグレーな仕事を行いながらも

裏社会から表社会の団体へと移行した。

"グラン"キターゾはその荒っぽい性格から事業を次々と起こして攻めの姿勢を貫き

事業を拡大していったのだった。

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