ミラーの最期

ミラーが逃げている囚人達を追う。

彼等の本拠地を探したいのだ。

ミラーは参謀だが暗殺者で諜報や隠密を得意としている。

尾行なんてお手の物である。


「街中が騒がしい、 コイツ等は陽動だったのか?」


だとすれば切り捨てられている可能性も考慮せねば・・・と考えていたミラーだったが

次の瞬間、 彼は足を引っ張られた後に空中に舞った。


「!?」


ミラーは咄嗟に足元にナイフを振り回した。

ミラーは地面に激突した。


「くっ・・・一体何だ!!」

「どーも、 ノベル・ヒーローです」


空中に浮きながらノベルが挨拶をした。


「魔法使い・・・いや、 勇者か!?」

「普通の主人公です」

「???」


困惑するミラー。


「この私の背後を取るとは・・・やるな」

「いや尾行している奴程尾行しやすいからね」


前に意識を持ってているのだ後ろに気を使う暇が無い。


「・・・・・」


ナイフを持つミラーだったが彼は暗殺者。

こうして真正面から戦うのは不得手である。

何とかして逃げなければ・・・

ミラーはナイフをノベルに投げて逃走したが・・・


「っ!!」


逃げようとして何かで肌を切った。


「糸!?」


所謂テクズと言う物である。


「ぐえ!!」


糸が首に絡まる、 慌ててナイフで糸を切ろうとするミラーだったが

両手両足も糸で絡まり動けない。


「ぐえ・・・ぐえ・・・」


ミラーは呼吸が出来なくなり窒息死した。


「ふぅ、 何とかなったな」


糸を回収するノベル。


「さてと・・・じゃあ隠れるか」


ミラーを尾行していた自分が更に尾行されている可能性を考慮して

ノベルは身を隠したのだった。







陽動部隊の陽動が功を成したのか中心部西部を制圧したラスト・ワンの一味。

当然ドリーの拠点も制圧した。

キターゾ・ファミリーはこれ以上の攻勢を押さえる為に中心部東部を制圧した。


マリラーシティの警備部隊と自警団は協力して被害が出ない様に尽力したが

それでも彼等を押さえる事が精一杯だったのだ。


加えて"プリンセス"ベスが確保している人質達を考えると無茶な事は出来ない・・・

勇者達が加わっても一体どうなるのか・・・

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