勇者共
ゴールド・ジャンキーは逃げている囚人達や暴徒と共に押し込み強盗をしていた。
「金だ金だー!!」
「随分とちゃちぃ事をしているな」
「あん?」
ゴールド・ジャンキーが振り返るとそこに居たのは少年だった。
「お前は? 確か牢屋で見たな」
「足土 増田、 アシッド・マスターと呼んでくれ
アンタと同じく異世界から呼ばれた勇者だ」
「ふーん・・・」
異世界からも勇者を呼び出す事は多々ある事だ。
「それで? お前は何の用なんだ?」
「この店の娘が可愛いから来たんだけど逃げられたっぽいな」
「女目当てかよ、 そっちの方が下らねぇ」
「む・・・美女が居るな」
「ん?」
目ざとく暴徒の中に美女を見つけたアシッド・マスター。
アシッド・マスターはその美女に向けて手を伸ばし手から霧を噴射した。
「ふわ・・・きゃああああああああああああ!!」
美女の服が溶けて全裸になった。
「相手の服を溶かすのがお前の能力か?」
「正確には酸を造り出し散布する能力だけどね
酸の濃度を調節すればこうして相手の服を溶かして全裸にする事が出来る」
「相手を溶かして殺す事は出来ないのか?」
「出来るよ、 でも解けても全然エロくないしあんまりやりたくない
やった事は無いとは言わないけど」
「ふーん・・・控えめに言って変質者だな、 近づかないで」
「辛辣だなぁ・・・そんな事よりもこの店の店員さんは何処に行ったの?」
「知るか」
「ぶー・・・」
ぶーたれるアシッド・マスター。
「とっとと失せろ」
「やだ」
「何で?」
「店の外見て見なよ」
店の外では鎖付きの錨を振り回す女やビームを発射する男が居た。
恐らくブラックヤード刑務所で囚人となっていた勇者だろう。
「あいつ等は?」
「錨を振り回しているのがアンガー・アンカーとビーム撃ってるのがシン・ジョー
あいつ等も勇者で荒っぽいからあんまり近寄りたくないんだよ」
「確かに少しここで休憩した方が良いかもな・・・」
店の商品を適当に漁って食事を始めるゴールド・ジャンキー。
「勇者って言うの俺以外はヤバい奴しかいないのか?」
「そうだね、 まともなのは僕位しか居ないよ」
もっしゃもっしゃと食事を取る二人であった。
「奥で着替えるか?」
「それもそうだ囚人服じゃあ味気ないし、 良いと思うよ」
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