国の王子である俺の弟が将来魔王になって世界を滅ぼし俺を殺すのを全力で阻止しようとした結果

しげふく

第1章 国の王子である俺の弟が将来魔王になって世界を滅ぼし俺を殺すのを全力で阻止しようとした結果

第1話 前世の記憶が突然に…

俺はその日、突然の交通事故にあい…


死んだ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ふと気がつくと、誰かに体を思い切り揺さぶられていた。

兄様、兄様と泣きじゃくる声も聞こえる。


なんだ…俺は死んだんじゃないのか…?


「兄様!兄様!目を覚ましてよ!」


俺は、そっと目を開ける。

すると今まで泣きじゃくっていた人物の顔が視界に飛び込んできた。


「兄様!」


なぜか頭が猛烈に痛いが、体を起こして座るといきなり泣いていたやつに抱きつかれた。


「兄様!よかった、良かったよ〜!」


俺は訳が分からなくなって、混乱した。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


俺はどうやら、さっき泣いていた弟・リューク・ルーカスと庭を歩いていると、暴走した馬車の馬にぶつかりそうになったリュークをかばって馬と正面衝突したらしい。


これは俗に言う、異世界転生のようだ。


そして俺の名前はクレオ・ルーカスと言うらしい。


ん…?クレオ・ルーカス?リューク・ルーカス?どこかで聞いたことがあるぞ…


そうだ、確か俺が交通事故で死ぬ前までにハマっていたゲームにそんな名前の兄弟がいたな…


ゲームの名前は【プラチナル・ソードワールド】だ。


それにリューク・ルーカス、この名前のキャラは…【プラチナル・ソードワールド】のラスボス、世界を滅ぼす魔王の名前だ。


しかも、クレオ・ルーカスはその魔王の兄でボス戦前にリュークの手で殺され喰われる、ほぼ出番のない悪役だ。


でも確たる証拠がないため、俺は体中が痛いのをそっちのけで本を見たり地図を見たり、使用人たちに聞いてみたりした。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


やはりこの世界は【プラチナル・ソードワールド】と同じなようだ。


それに今いる場所は国王都市【アルバルト】の城の中だ。

そりゃあリュークもクレオも元は王族の国を継ぐようなやつだったしな…当たり前か…


しかし、俺は今人生最大(まぁ一回死んでるけど)の危機に面していた。


このままだと俺、弟に将来殺されてしまう!


そんなの嫌だ!せっかく生きていられるのに、せめて今世では寿命を全うしたい!!


そして、俺は覚悟を決めた。




弟が魔王にならないように

       全力で阻止することを!!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る