文通三夜
荼八
三夜目
押し潰された劣情と
押し付けられた烙印と
押し付けがまし感情に
私は今を生きています
私は人に触れていないと
息をすることが出来ません
私は人を騙さないと
息をすることが出来ません
私は人の形をして居ます
その上 心の中では
人と云う心を模索し続けている
私は人を傷つけ 人を騙し 人を殺し それでも未だ
人として生きているのです
だからこそ 言い聞かせるのです 人には優しくしなさい
私は心の中の自分自身を反面教師的にまた鏡写したかの様な人なのです
真っ当な生き方ではありません
ですが 償いとしては 精一杯 楔に打ち付けられていると 思います
それもこれも
全てが自分のしてきた行いであります
いいことをすれば 何れは何らかの形で帰ってくると
よく先生が言っていました
それならば私は どうなるのでしょうか
私のような罪人は
あの日を迎えた私は
私の一生を掛けて償わ無ければなりません
いくら死にたくても
いくら殺したくとも
私を縛る私自身に
言葉や声 行動は
錆び付いた歯車を噛ませた様に
酷い音を立てて止まってしまうのです
嘘もそうです
僕は嘘はつきません
ただ過程が挟まることで
そこから全てが
偽りで
偽物です
なんにしてもそれは
また自分と云う身体を通すことにより真実に描き変わり外へと出てゆくのです
私の優しさとは
自分を許す為の術で
それ以上では無いのです
受け身な姿勢もそうです
自分自身の行動に寄って
人を傷つけたり
嫌われるのが嫌なのです
ですが 貴女には
理解も求めるし
愛して欲しいとも
だからこそ
この刃を向けたいのです
最上級のレスポンスが帰ってくることを知っているから
だから 僕は 君を刺殺したいと思います
だから 僕は どんなに歪んでしまっていたとしてもこの手紙を貴女に届けたいと思います
殺し合いをしましょう
何度も書き直しをしました
でもこの気持ちは確かな様です
これが私の本当の気持ちです
この文通を通じて全身が血塗れになってしまえ
これが僕なりの愛なのです
こんなことをしていいと思う人は実はあと一人居るけれど、貴女ならきっとその人よりも素晴らしい物を描いてくれる筈です。
楽しみにしています。
友人より
文通三夜 荼八 @toya_jugo
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