幼馴染みが大好きなのに正直になれず空回りして話が進まない…
なの花畑
第1話 約束と現実
『いつか結婚しようね!』
公園に元気な幼稚園児の声が響く。
黒髪の美少女??は茶髪の美少年の手を取り、誰もが恋をするような笑顔で言った。
茶髪の美少年は顔を真っ赤にしながら、大きな声で返事をした。
『うん!絶対にしようね』
幼稚園児の2人が、夕焼けをバッグに砂場で誓いを立てたのだった。
___________________________________
あれから月日は流れ僕は…いや俺は高校1年になった。
幼稚園児の頃はよく美少女に間違えられ、何度も男子に告白された。
それに、露出狂に会ったことが何回もある!!挙げ句の果てには変なおじさんに誘拐されそうになった。
僕は…俺はこんな男子からモテル生活なんて嫌だった。
筋トレに身長が伸びるようにと毎日牛乳を飲んだ!言葉づかいも男子らしくなるように直した。
誰もが羨むようなイケメンになるんだ!!俺は努力した。
現実とは悲しいものだ。
感張ったのに誰もが羨むようなイケメンではなく美少年になった…。
中学校に上がり成長期がくるとグングン身長は伸びていき160cmになった。
まだまだ小さいと思ったが、これから高校生になり第2成長期がくるから平気だと思っていた。
しかし、4月の身長測定では0.2㎜しか伸びてなかった…もう少し伸びろよ~!
『こんなはずではなかったのに~!』
身体測定の紙をプルプルと持ちながら俺は叫んだ。
『なんでそんなに叫んでるの?』
後ろから声をかけられ俺は振り向いた。
『げっっっ!』
俺はビックリして変な声を出してしまった。
後ろを振り向くと茶髪の幼馴染みがいた。
『なんでここにいるんだよーー!』
俺は不機嫌な声で言った。
『それは同じクラスだからだよ』
茶髪の幼馴染みは笑いながら言った。
『あとお前じゃなくて太陽だからね』
太陽はまるで怒って威嚇する子猫をなだめるようによしよしと頭を撫でるのだった。
『知ってるよーーーーー!このバカ太陽!』
俺は太陽を睨み付ける。
俺より高い身長の太陽に対してさらにイライラするのであった。
太陽とは小学校5年生ぐらいまでは同じ身長だった。
しかし、中学に上がり俺が伸びたように太陽もぐんぐんと伸びていった。
太陽はあっという間に175cmになり、さらに伸びてる様子だった。
幼稚園児から美少年と言われた彼は今では絵本の中に出てくるような王子様みたいだ。
茶髪の髪は光を浴びてキラキラと光り…中学では生徒会長をやるほどリーダーシップもあり、誰にも優しい……こんなイケメンはいるのかと俺は歯ぎしりをするのだった。
つい昔の事を思い出していたら、太陽の顔を見ていた。
太陽は俺の視線に気づき優しく微笑んだ。
『どうしたの?俺の顔に何かついている?』
俺は太陽の顔を見つめていたことに気づき顔が熱を持つような感じがした。
太陽は顔を赤くした俺を見てどうしたと心配した様子だった。
『別に平気だ!!!!』
俺は恥ずかしくなり…逃げるのであった。
___________________________________
男の子同士で馬鹿げた約束を彼としたのはいつだったろうか…彼とは家が隣で産まれた時から一緒だった。
そういえば俺の自己紹介をしてなかったな!
俺の名前は燐(りん)まだぴちぴちの高校1年生。
そして、俺が好きな?大好きな!隣に住んでいる茶髪でイケメンな太陽である…。
何をするにも一緒で、隣にいるのが当たり前になっていた。
しかし、中学生に上がり思春期がくると皆は少しずつ変わっていた。
回りの男子は女子を意識するようになり、胸を見たり、スカートめくりをするアホなやつもいた。
女子は人気アイドルグループや韓流のイケメン男子に目が行くようで雑誌を学校に持ってきては誰がタイプ?…クラスの男子では○○君いいよねぇ~など恋ばなの話に花を咲かせていた。
俺は友人のクラスメイトにこれはお宝だぞ!と水着を着た女子の雑誌を見せて貰ったが…別に何も思わなかった。
『そんなぁ…これは俺の宝だぞ!ここを見ろよ』
友人のクラスメイトはこことかどうだと雑誌を見せてくる。
『ここの丸くて綺麗なお尻に大きな胸!めちゃいいよなぁ~1回は触ってみたいよなぁ』
その後もいいところを進めてきた。
『このアイドルとかは可愛いよなぁ!マジで何年に1人の逸材とか言う天使だと思うぞ!』
特に興味の無い話を続けられてイライラしてきたところふと声を掛けられる。
『なに見てるの?』
後ろから声を掛けてきたのは太陽だった。
『おぉ!太陽も見るか?』
友人は太陽に雑誌を見せる。
『あぁそういうことね』
太陽は納得がいったような顔で俺の頭をよしよしする。
『燐にはまだ早いね』
太陽は苦笑いをした。
『なんだよ~まだ早いって?』
同じ年齢の太陽に馬鹿にされたと思いほっぺを膨らませた。
そんな燐の反応に対して太陽は笑いながらほっぺをツンツンするのだった。
『なぁ!太陽はどの子がタイプ?』
友人は太陽に質問をする。
『そうだなぁ…この黒髪の子かな?』
太陽は少し悩んだものの答えた。
『この子か??胸小さいし…太陽ならもっとナイスボディな女の人を選ぶと思ったよ!』
太陽が選んだ人に対して友人は納得がいかない様子だった。
『俺の好きな人に似てるから…』
太陽は照れた様子で理由を言った。
『なるほどなぁ~これが太陽のタイプなんだな!』
理由を聞けて納得したのか友人は雑誌を持って帰っていった。
太陽も他の男子みたいにそういうものに興味があるのだと自分だけが置き去りにされた用な気がした。
太陽が雑誌を見て、この子と指を指したときショックを受けた。
それに…太陽が他の人を見てると思い胸がジリジリと焼け、胸に針を指したようなチクッとした痛みを感じた。
『どうしたの?暗い顔をして』
太陽が急に静かになった燐を心配して声を掛けた。
『なんでもない…』
燐はぼそっと声を出した。
『そう?何かあったら相談してよ!』
優しく微笑みながら頭をよしよししてくれた。
『うん…』
中学1年生...俺が太陽に対して、何か思い始めた頃の話だった。
まさか!あんな事になるんだって誰もが思いもしなかった…。
--------------------------------------------------------------------
初めての小説投稿になります。本を読むのが好きでこんなBLが読みたいと思い書いてしまいました。小説を書くのは初めてでこれでいいのかと思いましたが投稿して見ました。ぜひ、もっとこうしたらいい!面白かったなど感想が聞きたいです。誤字・脱字があると思いますがぜひ優しい心で読んでほしいと思います。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます