私の居場所 113
胡桃なるはニヤッとして、
「あは、そうだったんだ! けど、それが今になって役に立ちましたねぇ!」
胡桃なるは助手Aが持つスマホを見て、
「2人の首の長さはあまりにも違い過ぎます。もう2人は完全に別人とみていいでしょう!」
さすがのネット民も、これだけ証拠をそろえられるとぐうの音も出ません。みんな、黙ってしまいました。
けど、まだ反論するものがいました。生徒会長です。生徒会長は書き込みました。
「そのフダ女、メガヒューマノイドなんだろ!? メガヒューマノイドに改造されたとき、身体をスケールダウンさせただけだろってw」
この書き込みを読んで、
「メガヒューマノイドは我々科捜研でも話題になってる案件です。将来この世界はメガヒューマノイドだらけになるかもしれません。そのときどうすれば生身の人間と区別することができるのか?」
「そこで我々は眼に注目しました。外見上どんなに精密に造られてたとしても、眼の底だけはごまかしようがありません。人間かメガヒューマノイドか一目で区別するには、眼の底を見るのが一番手っ取り早いと判断したのです!」
「悪いが、君の眼の底を見せてもらうよ」
日向隊員はちょっと不快な顔を見せました。
「ええ~?・・・」
「大丈夫、ちょっとまぶしいけど、痛くはないから」
「あ、はい・・・」
「うん、これはまごうことなき人間の眼だ!」
日向隊員はメガヒューマノイドですが、首から上はオリジナルの肉体のまま。眼も当然人間の眼でした。
これでうまくごまかせた? いや、生徒会長はまだまだ納得してません。逆に怒りを覚えたようです。
「そんなの信用できるか! ちゃんと証拠の画像見せてよ、私たちにも!」
「う~ん、明日
生徒会長は話を変えることに。
「ふ~ん、わかった! メガヒューマノイドと言っても、身体の隅々まで改造されてるていうわけじゃないんだ! そのメスブタ、身体の半分しか改造されてないんだ!」
「だとすると、身体をスケールダウンする意味がありませんねぇ。身体の半分が元の肉体のままてことは、身体のサイズを変えることはできませんよ」
「くっ・・・」
生徒会長は反論できません。心の中で歯ぎしりするだけ。このままじゃ、このままじゃ、
再び胡桃なるの部屋|(スタジオ)。胡桃なるは三脚に固定されたスマホ(ムービーカメラ)を見て、
「では、今日はこのへんで」
配信終了。日向隊員はほっとした顔を見せ、胡桃なるに、
「胡桃なるさん、ありがとうございました」
「いやいや~ どうってことないよ。
しかし、君も大変だねぇ。たまたま顔が似てるからって、あの金目ひなたに間違えられるなんて」
日向隊員は貌を赤らめ、
「あは・・・」
日向隊員は思いました。
「ほんとうは私、金目ひなたなんだけどね・・・」
「じゃ、私はこれで」
胡桃なるは
「ああ、
「いやいや、こちらこそ!」
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