第2話 姉さんが僕に抱き着いてくるんですけど
全校集会も終わりみんな教室に戻り始めた。
「おーい、蓮」
「なんだよ信二」
「お前の姉ちゃん相変わらずすげー美人だよな!!」
信二は興奮しながら俺に言ってくる。
たしかにオンの時は美人だし綺麗だしかわいいが俺に言われても反応に
困る。
ここで僕がほんと美人だよなと鼻を伸ばしながら言うと。
『え、蓮お前シスコンなの?』 『蓮ってシスコンらしいぞ』
信二に言いふらされてこのオチに決まっている。
ここはいい感じに思われないようにするのと拒否をしない感じに言ったほうがいいよな。
「そ、そう?」
これが正解だ美人ともいわず美人じゃないとも言わないときに使う言葉だ!
決してそのような時に使う言葉ではありません。
「そうだろ?!お前は見慣れてるから思わないだけだよ」
たしかに毎日のように俺に密着してくる。
この前だって。
『蓮く~ん一緒にお風呂入ろ~』
僕がソファでテレビを見ていると姉さんが俺にとびかかってきた。
『一緒に入ろ?』
その顔を傾けさせて目で男を弱らせるのやめてくれ。
刺激が強すぎる。
『ダメ?』
僕はギリギリまで耐えてなんとか拒否はできたが。
あんなのが毎日起きてたらとんでもないことになる。
「俺もあんな美人なお姉ちゃんいたら毎日コスプレさせているのにな」
「お前いまなんて言った?とんでもない事口走っていなかったか?」
「きのせいだって!」
信二は僕の肩をトントンとして話をなかったことにする。
こいつの頭のなかはコスプレしか考えていないのか。
チャイムが鳴りみんな席に着く。
そしていつも通り学校が終わった。
帰りの準備をしていると信二が僕の方に向かってきた。
「今日もお疲れ~!さあどこか行こうぜ~」
「お前のどこかはメイド喫茶かアニメイトだろ」
何故バレたみたいな顔をしていたが気にしないでおく。
「悪いが今日は僕が夜ご飯を作る当番なんで今日は無理だ」
「え~まじか~じゃあまた今度な!それじゃ!」
そう言って信二は走って教室を出て行った。
僕もそろそろ帰るか。
スーパーに行き買い物を済ませ帰宅する。
「ただいま~」
返事はないので姉さんはまだ帰ってきていないのか。
なら夜ご飯でも作るか。
制服のままでエプロンを着け調理を始める。
今日は姉さんの好きなカレーを作ることにした。
しばらくするとドアが開いた音がした。
姉さんが帰ってきたのだろう。
気にせずに調理を続けているとバタバタとこちらに走ってくる音がした。
ん?騒がしいな。
「蓮く~ん!!!!!!」
「う、わぁぁ!!」
姉さんが僕の背中に飛び込んできた。
「蓮君の匂い~」
僕の背中を嗅ぎながら言ってくる。
「ちょ!姉さん離れてよ!!今料理中だし普通に離れて」
僕は姉さん方を向いて言うと姉さんはほっぺをふくらましながら「ブーー」
「私はこんなに今日頑張ったのにそんなひどい事言うなんて」
「はいはい頑張ったね今日は姉さんが好きなカレーだから」
僕が言うと姉さんはクンカクンカとまるで犬が匂いを嗅いでるかのようにしている。
「たしかに!頭の中蓮君に抱き着くことしか考えていなかったから全然わからなかったよ~」
そう言いながら姉さんは笑っている。
「でもカレーは嬉しい!!!!!」
「もうできるかた手を洗って着替えて椅子に座ってて」
「はーい」
姉さんは洗面所に行き手を洗いに行った。
そしてしばらくした後カレーは出来上がった。
「よし!できたよ」
「やーたー!」
姉さんは私服に着替えて椅子に座っている。
「それではいただきます」
姉さんはカレーを一口食べてすごくうれしそうにしている。
「う~ん!やっぱり蓮君のカレーは上手いね~!」
「それはどうも」
スプーンを僕の方に向ける。
「なに?」
「はい、あ~ん」
「は?なに急に!」
「いや、あ~んしてあげようかなって」
「いいから!しなくて!」
「いいから食べて!はいあ~ん」
強引に僕にスプーンを近づけるまあこれくらいならいいか。
「あ~ん」
「どう?」
「いや、食べてるの同じだから変わらない」
「なに言っているの~私が食べていたスプーンに蓮君のカレーが混ざったら変わるでしょ?」
「な、なに言っているんだよ!!」
「なに照れてるの?嬉しんだ~」
「べ、別に」
「嘘つかないの顔赤いわよ]
たしかに熱くなってきた。
くそーやっぱり僕の姉さんはブラコンだ。
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