第642話 甘えたい時もある5

現在海織の家にお荷物が届いて少し。何故か急に箱の中身は何でしょうか?ということが始まっていた。


「わからないなら。楓君の負けだね」


箱に持たれるような形で海織が俺に言ってくる。顔は――超笑顔である。うん。ずっとこの子笑顔ですね。まあ起こっているとか拗ねているよりははるかに良い事なのだが……。


「待って。何でいきなり勝負みたいになっているの?」

「勝負だよ?言わなかったっけ?」

「言ってない。うん。さっきから意味わからないことが多すぎて混乱してきたよ」


はい。その後数分後の事を言うと――少しの間俺は考えて「再度海織の実家から」とか「食べ物」とかとか少し答えて見たが――まあ当たるわけもなく。連続で海織に「ブブー」「ハズレー」と言われた俺だった。そして――。


「はい。答えは――ペンギンだよー!」

「……」


段ボール箱から出てきたのはペンギンの着ぐるみだった。この子――このタイプの物好きらしい。ってか――どんどん増えてないか?うん。増えてますよ。間違いなく。


「海織。今までにもカピバラとか――」

「あっ、あれね。好評で、沙夜ちゃんと七菜ちゃんが持っていったんだよ」

「……はい?」

「着心地が良いしかわいいで使ってるみたいだよ?」

「いやいや、えっ?そういえば最近見なかったな――と思ったけど。別のお宅に旅立ってたの?」

「そう、もしかしたら七菜ちゃんは毎晩丸まってるかもね。沙夜ちゃんの方は――白塚君に着せてるかも?」

「いや――えっ?2人に新しいのが欲しくて――無理矢理渡したのでは?」

「そんなことないよー。可愛いって言ってたからね。で、2人にこれ買ってもらう。ってことで、あげたんだよ」


ここの女の子たち何しているんですかね?まあ良いですが――って、本当に今までも何回か着ることになった――うん。新しい子?うん。今回は新品のペンギンさんが出てきたのでし……って、ふと俺が段ボール箱の中を見てみると、段ボール箱の中にはにはまだ何か入っていた。


「——うん?海織これは?」

「えっ?」


あれ?どうやら海織はペンギンだけと思っていたらしいが段ボール箱の底には、もう1セット商品がある感じで――袋が入っていたので俺が取り出して、中を見てみる。いや袋と言っても半透明な袋でね。なんか見えているというか。まあ海織が俺に見られたくないようなものを一緒に買った。とかではないみたいだったし。今の海織の反応からして、海織も中身知らないみたいだったのでね。俺が見てみると――。


「……えっと――猫の――手?と、耳?」


俺が出してみると。猫耳と猫手セットと書かれた袋が――うん。とりあえず俺は海織の方に段ボール箱から出したものを見せると――。


「あれ?これは聞いてないよ」


これは本当らしい。ちょっと驚いた感じの海織を見ることが出来た。


「多分——ネットで買ったんだろうけど、これ買うとき海織居なかったの?」

「あっ。えっと――確か沙夜ちゃんと七菜ちゃんは一緒に居て、私はメッセージで――楓君ところにいたから。ちなみに楓君はお風呂だったね」

「ってことは、勝手に注文されたか――って俺が居ない間になんかしていたか」

「えっと、私は払ってないから――なんだけど。何でネコセットなんて――沙夜ちゃんが七菜ちゃんに使いたかった?」

「——さあ?」


まあ今の海織の考え。なんとなく納得は出来た。海織はメッセージ参加でも、斎宮さんが七菜んが一緒に居て――まあスマホかパソコンで商品を見つつ。という感じで――だと思うので。その際に2人も何か見つけて――本当は自分たちの方にだったが。間違えてこっち。海織の方に一緒に設定してしまった。うん。まあこれが一番可能性が高いかな?または――斎宮さん七菜が何か企んで一緒に入れた。というか。買った説もあるが――うん。なんか――こっちの方が可能性高くないか?2人のニヤニヤしている顔が見えたのだが――うーん。まあいいか。すると海織はスマホを操作しだしていた。どうやらお2人に確認らしい。

海織は段ボール箱のふたを一度締めて――段ボール箱に持たれる形。乗っかりつつと言う形でスマホを操作していたため。近くに居た俺にも海織のスマホの画面は見えていて――画面には斎宮さんの文字があった。うん。まずは斎宮さんからご連絡みたいです。

ちなみに俺の予想は――出ない。という可能性もありそうだな――と思ったのだが。


「あっ、沙夜ちゃん?今いい?」


海織が電話をかけ出して少し。そんな海織の声が聞こえてきたので、ちゃんと電話は繋がったらしい。ってことは――荷物の事を話すと今度は切られるかな?などと俺が思っていると話は進んで行き……。


「——うん。いいよー。どうしたの?」


ちなみに海織が近くに居るため。小さいながらも斎宮さんの声は聞こえてきていたのだった。


「沙夜ちゃんと七菜ちゃんに買ってもらったペンギンの着ぐるみなんだけど。なんか別の物ってか。猫耳と寝手セットってのが一緒に入ってるんだけど――」

「あっ。やっと届いたんだ。さっき行った時は、まだ部屋になさそうだったから聞けなかったんだけど。良かった良かった。ちゃんと届いたんだねー、にひひー」


はい。これは斎宮さんと七菜が仕組んだことのようです。

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