第462話 愚痴と愚痴の間の事

現在は四年生の講義初日のお昼休み後である。


――お昼ご飯前にいろいろと目立ったことをしていた気がするが――。

まあそれはおいておいて……お昼ご飯の時も――うん。海織、斎宮さんの3人で居たのだが――これもおいておいて……いいかな。

海織の美味しいサンドイッチを食べました。ということは――どこかで触れたはずなのでね。うん。それだけで十分だろう。


その時に――斎宮さんによる「あらあら楓くん。ほらー。私とばかり居ると海織ちゃん拗ねるよ?どうするのかなー?あっ、こういう時は今日は帰らせないぜ!的な事言っておかないとだよ」みたいなことがあって――まあ俺がいじめられたというか――いやうん。いじめではないが――まあ遊ばれていたのだが――それもおいていこう。今はそんな話をしていないのでね。うん。過去の事は触れなくていいのだよ。である。うん。


今はお昼後である。そう。俺がなんか海織と斎宮さんにいじられていた時間は終わったのである。


俺と海織、斎宮さんの3人はお昼ご飯の後。大学内にある売店へと来ていた。


「あっ、沙夜ちゃんこのペンめっちゃ書きやすいよ」

「どれどれ……おー、持ちやすい」

「でしょ?」


うん。今は平和というか。2人が普通に買い物をしているだけなので――平和です。はいこういうのはいいですよね。と俺が思っていると――。


「楓くん楓くん。海織ちゃんが拗ねちゃわないように。こういう時は何かプレゼントとかいいんじゃない?」

「……」


何故か文房具――うん。何故シールを持ちながらなのかはわからないが……ニヤニヤしつつ斎宮さんが急にこちらにそんなことを言ってきたのだった。うん。

何で過去の事をすぐに掘り返してくるかな――と俺は思いつつ。離れての会話は目立つので――斎宮さんと海織の近くに移動すると……。


「—―沙夜ちゃん別に拗ねてないよ?」

「あらあらーそう言いながら実は――心の中では?」


うん。海織も斎宮さんに何故かいじられていたのだった。

この会話に俺が関係なかったら――まあ女の子同士が楽しそうな会話をしていた――ということになると思うのだが……ね。うん。俺は巻き込まれている。


「ってことで楓くん何か買ってあげないと。で、ついでに私もそれに便乗するから」

「……」


――斎宮さんの目的はどうやら俺の財布らしいです。何か買わせようとしてますね。と俺が思いつつ聞いていると――。


「沙夜ちゃんダメだよ。ちゃんと自分で買わないと。ってことで楓君。私ノートどっちがいいかな?」

「えっ?ノート?」

「そう、新しい講義用にね」


そう言いながら海織が3種類のノートを手に持っていた。

色が違うだけ――ではなく。ぱっと見だから正しいかはわからないが。罫線だっけ?うん。線の幅が違うと思われるノートと――大きさの違う。ちょっと小さめのノートを持っていた。


「ノートの使いやすさは自分で考えた方が――」

「えー、選んでくれないの――?ニヤニヤ」

「ニヤニヤ言わない」

「えへへー」

「うわー。目の前でイチャイチャされたー」

「斎宮さんはお静かに」


うん。変に目立つからね。ここ売店。そこそこの人が今は居ますから。まあそこまで見られているということはないと思うが――一応である。と俺が思っていると――。


「ってか海織ちゃんの持ってる小さい方はちょっとしたメモとかに良さそうだから私買って行こうかなー」

「じゃ、どうぞ」

「ありがとー。うんうん。あッ。いい感じじゃん」


海織が持っていたノートを受け取った斎宮さんは中身を確認しつつ頷いていた。


「じゃあ――残った2冊は両方買っていこうかな。2冊欲しかったし」

「……うん。俺考えることなく解決。良かったです」


結局海織が手に持っていた物全てを買うことになったみたいです。はい。すると――。


「じゃ楓君よろしく」

「……」


……何ででしょうかねー。海織が俺の前にノートを差し出してきた。


「……楓君?」

「海織。少し前多分1分も経ってない気がするけど……ちゃんと自分で買わないと。的な事を斎宮さんに言ってましたよね?」

「あー、覚えていたか―」

「さすがにそんな短時間では忘れないし。なんで2人とも買ってもらおうという考えなのでしょうかね」


ホント。数分前の事を忘れないでよ。と俺が思いつつ海織と話していると――海織はわざと言った。という感じだったらしく。


「嘘嘘。ちゃんとこれは自分で買いますよー」


と言いながら――悪い顔をしている海織だった。あれー?これはなんか――というか、これは。と言っていたのが気になるな――と俺が思っていると――。


「あっ、楓くん楓くん。このキャラクターかわいい。買って」

「斎宮さん!?」


うん。こちらの話を全く聞いていなかったのか。

俺と海織が離している間近くの棚の商品を見ているな――と思っていたら付箋?を持った斎宮さんが寄ってきましたとさ。うん。俺は何に巻き込まれているのでしょうか――だよ。うん。


まあその後ちゃんと自分たちで買ってもらいましたがね。うん。

なんかレジに行く直前まで2人で話し合ったかのように文具などを俺のところに一度持ってくるという謎なことをしていましたが――ホント困ったお2人です。はい。


2人のお買い物が何とか終了した後、俺たちは大学を後にして――家へと向かった。

のんびりと話しながら湯の山温泉駅へと向かい。ちょうど駅に電車が止まっていたこともあり。俺達はほぼ待ち時間なく14時32分発の電車に乗りましたとさ。


これはちょっと食後ののんびりとした時間のお話でした。ぶらぶらしていた。というだけのお話です。この後は――またあれです。あれ。

後輩ちゃん登場とでも言っておきましょうかね。

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