第408話 暗闇の中2
俺は鵜方駅を20時50分に出発した普通電車に揺られ続けて……。
22時06分松阪駅へと到着した。
本当は伊勢中川駅まで行ったら名古屋行きの普通があったはずなのだが……それではさらに帰るのが遅くなるのでここで急行に乗り換え。
まあ急行も伊勢中川で乗り換えればよかったのだが……始発駅がね。松阪みたいだったので俺は始発駅から乗ることにしたため松阪駅で降りた。
でも松阪駅発車が22時20分のため……まだ少し時間があるなので俺はここでやっとコンビニへと向かった。
コンビニをぶらぶらして飲み物などを購入して……水分補給。
それからまあここで1人だけ晩御飯にありつくと……それはそれで後でなんか言われそうだったので。それは我慢して。うん。水分のみ購入。そしてホームへと戻ると……。
名古屋行き急行の前に発車する名張行きの急行がちょうど駅を発車していった。
それから数分後。
俺は松阪駅22時20分発の名古屋行きの急行に乗り四日市を目指した。
電車に揺られつつ。俺は再度近鉄の時刻表を確認して、四日市駅の時刻表を見ていた。
この電車の四日市到着は23時08分。
湯の山温泉行きの普通電車は……。
23時15分にあったため待ち時間はほぼなく帰れそうだった。
と。とりあえず家までのルートが確定したところで、俺が海織に一応四日市駅23時15分の電車には乗れそう。と返事をすると……。
しばらくお返事はなかった。ついに寝た?いやそれはないか。と俺が思っていると……。
ちょうど電車が伊勢若松駅を発車した頃に海織から返事があった。
♪♪
「了解ー。七菜ちゃんとお風呂入ってたー」
と、まあ……七菜また捕まっていたのね。と俺は思いつつ。ここで変に返事をすると……余計な事を聞くことになるかもしれないので……俺はそっとスマホを閉じておいた。
まあ聞かれても眠かったからちらっと見て寝たと言えばいいのでね。
それから少しして23時08分。
俺の乗った急行電車は近鉄四日市駅に無事到着した。うん。なんか鵜方駅でズッコケたというか。なんか怪しい感じだったが。無事四日市まで帰って来た。
ちなみに特急を使わなかったから特急料金分は安くここまでやって来た。
電車を降りた俺はホームを移動して……湯の山線ホームへ。そしてすでにホームに止まっていた湯の山温泉行きの電車へと乗り込んだ。
少し車内で待っていると車内はそこそこの人となり……。
湯の山温泉行きの普通電車は定刻通り。23時15分に近鉄四日市駅を出発して……それから数分後。
23時24分に伊勢川島駅へと到着。
その後俺は真っ暗の夜道を家へと向かって歩いた。
うん。ホント暗かったし。駅から家まで誰にもすれ違わなかったよ。であった。
なお、家の前。アパートまで来ると……うん。留守の俺の部屋が明るいですね。はい。
普通に海織は居るみたいです、って七菜ももしかしている?
とか俺は思いつつ。
――ガチャ
自分の部屋のドアを開けると……。
「おかえりー」
室内から海織の声が聞こえてきた。そしてすぐに……。
「先輩。お腹すきましたー。ペコペコー」
と。元気のない?七菜の声が聞こえてきた。っか……なんかご飯の炊けているような香りはするんだが……何故にお預け?というか……俺の部屋自由に使われているなぁ……と俺は思いつつ。
「七菜も居るのか。って本当に2人ともご飯食べないで待っていたの?」
俺が言いながら部屋へと入ると……。
「……くつろいでますね」
「おかえり。楓君」
「先輩。留守中にすみません。引っ張られてきまして」
「ははは……」
うん。女の子2人がくっついて……というか。海織が七菜を抱きしめる形で座り。2人で平和にテレビを見ていました。って本当に夜ご飯食べてないの?ということで再度確認してみると……。
「宮町先輩が待機。って言いまして」
「楓君のお母さんから佃煮?とあおさは持たせたって聞いたから。御飯だけ炊いてあるよ?ってかついさっき炊けただね」
「何やってるの。遅くなるって言ったのに」
「いいのいいの。って楓君。シンプルにおにぎりとあおさのお味噌汁とかどう?」
そう言いいながら海織が七菜を開放して立ち上がった。
「……まあそれはそれで美味しいかと。というか俺も急に帰ることになって腹ペコなんですが――」
「じゃあ楓君お風呂どうぞ。その間に準備するよ?」
「あっ。宮町先輩。私も見ていていいですか?」
「うん、一緒におにぎり作ろう」
「あっいいですね」
「ってことで楓君。10分で出てきてね」
「時間制限付きかい……」
「出来立てを食べてほしいからね」
「長距離移動してきた子なんですが……」
「まあまあ」
とまあ俺がつぶやいたところで何も変わらないので……荷物を置いた俺はそのまま風呂場へと向かいましたとさ。
そしてホントささっと風呂に入り出てくると……。
うん、ちゃんとおにぎりとあおさのお味噌汁が出来ていて……。
ちなみにおにぎりは綺麗な形が海織でちょっと丸い感じが七菜だろうな……と思っているとその通りだった。海織が教えてくれた。って。俺と海織が話していると……机の方では…。
「私あおさってはじめてかもしれません。じゅるり……」
七菜が味噌汁を見つつ言った。というかあれはお預けの限界という感じだったので。俺はパパっと机へと向かい……。
「「「いただきます」」」
と、なったのだった。
うん。空腹のときの一口目よ。めっちゃ。うん。口の中が閉まるというか……。
うま味がギュッと。うん。普通のおにぎり美味い。ってか佃煮めっちゃ美味しいじゃん。であった。
ちなみにそれは海織と七菜も同じだったらしく……。
「やばいですね。我慢に我慢の後のおにぎり……信じられないくらいめっちゃ美味しいです」
「あおさも美味しいね」
うん。シンプルイズベスト。とでも言うのか。おにぎりと味噌汁。いい組み合わせだった。
うん。ほっこりしました。という事ですよ。そこまでが……バタバタだったけどね。
とりあえず食事中は大変ほっこりした感じとなりました。
なおその後の事をちょっと話すと……。
七菜が解放されてやっと家に帰る時に……。
「七菜。これお土産。もしかしたらこっちでも売ってるかもしれないけど。帰り途中のコンビニしか見るところなかったから」
「えっ?」
俺はコンビニでたまたま見つけた松阪牛のレトルトカレー?うん。多分そう。それを七菜へと渡した。
「お肉とか言っていたからね。あと海織が迷惑かけているので……」
「いいんですか?なんか高そうですけど?」
「地味に高かったけどね。まあ特急料金分が浮いていたから。温めるだけだから。忙しい時とかにもいいだろうし」
「ありがとうございます」
「えー、楓君。私には?」
「海織にはあおさ」
俺はそう言いながら机の上に見える。親がたくさん持たしてきたあおさを指さした。
「私魚って言ったー」
「いやいやさすがに魚は売ってないからさ」
「ぶー」
とかまあ玄関でそんなやりとりがありましたとさ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます