第394話 ~過去~ 楓の好きな時間13
はじめの頃にも触れていたが。時刻表と言っても……広告?というのか。電車のダイヤ以外にもいろいろ載っている。
バスの時刻表とかもあるしね。観光案内のページとか。施設の紹介もある。そんな中今俺と海織が見ていたのは……。
「そういえばあったね。なんか昔?ニュースとかで近鉄っていう野球のチームあったよね。なんとなく覚えてるよ」
うん。野球の話をしていたのだった。電車どこへ。だよね。でもこのころはというと……。
「だね。今は吸収合併やらやらで変わってるけど。たまに復刻のユニフォームとか着て試合してるね」
「ってか。時刻表に野球の公式戦案内も載っていたんだね」
「まあ自分ところの球団だからね。お客さん来てもらわないとだろうから」
「だね。そういえばここに小さくだけど……試合がある日はバファローズ号って書いてあるけど……臨時列車かな?」
海織が時刻表を指を差しつつ聞いて来たので……そこ見てみると確かに書かれていた。
そういえば……藤井寺球場?とか聞いた事あるな……と俺は思いつつ。再度バファローズ号と書かれているところを見てみると……。
「あー、急行が臨時停車するみたいだね」
「それがバファローズ号?」
「かな?多分野球の試合が終わるとどっと人が駅に来るから……まあ人をさばかないといけないからね。球場の最寄り駅は……藤井寺駅?になるのかな。藤井寺駅は基本急行は通過しているみたいだから……」
俺が時刻表で南大阪線のところ見つつ海織に言った。いや確認しないとね。吉野線の事もほとんど知らないのでね。
「あー、なるほど。とりあえずお客さんを球場近くからドンドン出していく。ってことかな?」
「多分ね。普段止まらない急行を止めたら……まあそこそこの人は各方面に動かせると思うからね」
「これその藤井寺球場?ってどれくらいの人が入れたんだろう?」
「どうだろうね?でもなんか球場って聞くと2、3万人くらい入りそうだから……」
「それだと満員とかだとすごいことに駅なりそうだね」
「盛り上がる試合。リーグ優勝とかがその球場で……だとすごいだろうね」
「だねー。あっ阪神?だっけ?なんか川にジャンプ?とかお祭り騒ぎ?みたいになってるの」
「あー、うん。テレビで優勝の時とかに見たような気がするね。過去の映像とか」
「あんな感じだったのかな?ってそう考えると関西にある野球の球団って多いよね」
「あー、今も2つあるもんね」
と、なんか近鉄の時刻表を見ていたら途中からスポーツ。野球の話になっていたが……。
うん。一段落するとまたページをめくっていき……。
「あっ、楓君。主要駅の紹介あるよ。これ四日市もあるかな?」
「あるんじゃないかな?今の時刻表も四日市は載っていたと思うから」
次は主要駅の紹介というか。うん。まあ駅の図面?みたいなところを俺と海織は見ている。難波、上本町、鶴橋、西大寺、京都、あべの橋。などなど主要駅の構内が書かれているところなのだが……うん。順番に見ていくと……四日市もちゃんと乗っていた。
「9、10番線に内部・八王子線紹介があるけど……今は違うよね」
「今は四日市あすなろう鉄道線だね」
「他は……一緒かな?」
「しいて言うなら、今はこのページがカラーかな」
「あっ、ホントだ。カラーの方がやっぱり見やすいね」
俺が今の時刻表の主要駅案内のページを海織に見せた。
「あとは……お店がちょっと変わっているって感じかな?」
「かな?って……うん?これ……駅のホームにうどん?」
俺は駅のホーム。名古屋方面。伊勢志摩大阪方面の1、2番線と3、4番線のところに1カ所ずつうどんという文字を見つけた。
「—―うどん?」
海織が俺の声を聞いて聞き返してきた。
「ここ、待合室の横」
と。俺はうどんと書かれている場所を指差すと――。
「あっ、ホントだ……今はここ……自動販売機?だったかな?」
「だね。確か自動販売機……ってそういえばあそこなんか建物の名残があったような……」
「うどんってことは名鉄だと……金山駅だったかな?JRの名古屋駅もあったと思うけど。私は金山の方がよく見るから。あっ、でもあそこはお蕎麦だったかな?でもあんな感じに駅のホームにお店があったのかな?」
「名鉄の駅の事は……なんとなくしかわからないけど……でも多分うん。立ち食い?的なのがあったんじゃないかな?」
「へー。どんな感じだったんだろう。ちょっと調べて――――うーん。さすがに調べても……出てこないか」
と。海織がスマホをいじりつつ。言っていた。
まあ詳しく探したら出てくるかもだが……ネットでも集められない情報はあると。
とりあえず近鉄四日市駅のホームにうどん屋があったことを知った俺たちはさらにページをめくり……。
「広告は多いね」
「だね。まあ今のも結構いろいろ広告はあるよね?」
「まあ広告あって。だからかな?」
俺が旧の時刻表。海織が今の時刻表を見つつ言った。
ってか見比べていると、見やすく時刻表も進化してるよな。うんうん。とか俺は思いつつ海織とともに時刻表を見ていた。
――。
実は先ほどから何回かスマホをいじっていた海織はとあることにすでに気が付いていたらしいが……俺にはまだそのことを言ってくれていなかった。
うん。海織よ。何で言わなかった?というやつだよ。
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