第381話 語る楓2

「……」


俺がちょっと話していたら?七菜がフリーズしていた。というのが今の現状。

なんで七菜は固まっているんだ?と現状がわかっていなかった俺は。


「もしもし?七菜?」


と再度固まっているお方へと声をかけると……。


「……あっ。すみません。いきなり先輩が語りだしたのでどこでストップを言ったらいいかわからなくなりまして」

「……えっと……なんか悪い」


――どうやら俺。

後輩の前で無駄に語ってしまったらしい。って今思い返すと……うん。めっちゃ語ってしまったかもしれない。やばいな。海織にならよく話していたというか。今までの生活ではあまり気にしていなかったというか。うん。海織なら普通に聞いてくれていた気がするから。

って、いきなりこいつ何語ってるんだ?って七菜は思ったよな。ミスったな……とか俺が思っていると。


「いえ。謝ることでは……あっそうだ。先輩のすごさを確認するために調べてみましょうか?近鉄のダイヤ検索をしたらいいんですよね?」


と七菜は特に俺が語ったことには……というか。今俺が語ったことが本当なのか。というのを知りたいらしく。再度自分のスマホで検索を開始したのだが……。


「えっと――あっ。そうかもう時間は過ぎているから……時間を戻さないとか」


今度はすんなり結果が出てこなかったらしい。


検索ページで検索をすれば、近鉄のホームページなどからダイヤ案内のページへはすぐに行けるので、そこまでは先ほどの「ぴよりん」を調べたみたいに「近鉄 ダイヤ検索」と七菜は自分のスマホに話しかけていたのだが。

そこからはね。乗る駅から降りる駅。あと時間設定。日時指定などをしないとだからね。その操作に七菜は慣れてなかったらしく……。


「あー。なんで今の時間になっちゃうのー。選択したじゃん。ってボタンがややこしい。これ現在の時間で検索になってるじゃん」


うん。検索がうまくいっていないみたいだったので……。


「七菜。俺の部屋で時刻表見る?」

「はい?」

「いや、多分それの方が早いというか……」

「あー。ですね。慣れないことは無理ですね。ってことで先輩。先ほどのが正しかったか。証明してください」

「ははは……ってか七菜。火の確認とかだけはするように」

「あっ、はい。それは大丈夫です。火も止めてありますし。ご飯を炊いているだけですから」


ということで俺と七菜は一度俺の部屋へとやって来た。ホントお隣って便利だわ。


俺の部屋へと入ると机の上に近鉄の時刻表を出して、まあ先ほどの答え合わせが始まった。


「えっと、宮町先輩は15時06分の電車と言ってましたね」


七菜がとなりでそう言う中。俺は時刻表で名古屋から大阪伊勢方面のページを見て……うん名古屋駅はね。一番上。始発なのですぐに該当電車は見つけられた。


「これだね。名古屋駅15時06分発の近鉄四日市行きの準急」


俺が時刻表でそのダイヤのところを指さすと…。


「おー、本当だ。15時06分発は準急って書いてありますね。で、えっとこの電車が一番早く四日市着くんですか?ってこれどう見るんですか?下に見ていけばいいんですか?」

「そうそう。えっと……まあそりゃ途中で特急には抜かれるけど……次の名古屋駅を出る急行よりは早く四日市に……着くね。うん。この準急は15時51分に四日市着だから。まあ次の急行とそこまでは時間は変わらないけど……」

「凄い。先輩本当にわかってたんですね。で、その後はどうなるんでしたっけ?」

「あー、えっと。湯の山線はね……」


と俺は時刻表のページをめくり……うん。よく開くページは折り目。というか。なんとなく勘で場所がわかるのでね。すぐにそのページを見つけれた。


「湯の山温泉行きは16時06分……うん。その前の電車は多分あの準急じゃ乗れないから。伊勢川島駅には16時16分かな?まあ海織が四日市で何か買い物とか。してなければだけどね。買い物とかで降りていると。もう少あとの電車になると思うけど」

「おー、先輩やばいですね。先輩の言った通りの感じじゃないですか。駅から歩いてきたら……まあ5分くらいですもんね。これで本当にその時間に宮町先輩帰ってきたら……ですね」


うん。よかった。この人変な事を語ってる……とかいう雰囲気ではなく。すごい。と普通に褒めている?感じの雰囲気に俺の部屋はなりました。はい。よかった。マジで良かった。うん。


ちなみにその後の事を言うと。本当に16時25分くらいに海織は俺の家へと帰ってきました。


七菜は海織が帰って来るまで俺の部屋に居たため……。


「やばいですよ。先輩。先輩の読み通りですね。完璧じゃないですか」

「うん?何の話してるの?七菜ちゃん」

「実はですねー。宮町先輩……」


その後海織と七菜が俺の事に関して……盛り上がっていました。はい。

絶対これこの後海織に何か言われるな……とか思いつつ。俺は大人しくしていました

。はい。


海織と七菜の会話。主に俺が海織が乗った電車を予想して家に帰って来る時間まで予想していた。という話ですね。それが終わった後は、俺と海織、七菜の3人でほぼ七菜が1人で作ったカレーをいただきました。はい。美味でしたよ。うん。まあ海織が「あれ?普通」とか言っていたのは……何らかのハプニングでも予想していたのかもしれませんが。うん。ちゃんと俺がそばに付いていましたから。とかまあそんな話を食べながらしまして……って七菜自身も「ちゃんと出来たのがびっくりなんですよー」とぁ言ってたからな。うん。ちゃんと出来たのが奇跡だったのだろうか。とか俺もちょっと思ってしまったよ。である


3人でカレーを食べて。その後は、海織のお土産。ぴよりんが「かわいすぎて食べられないです!」とか言っている七菜が居ましたとさ。


まあ数分後には綺麗に食べられていましたけどね。 

それも普通に顔からザックリと……ってまあ食べ物はちゃんと食べてあげないとですね。

もちろん俺も頭からぐさりと。いただきました。美味しかったですよ。はい。

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