第362話 接近中×2 7
「それがですね。お兄ちゃん卒業したのかすら。私知らないんで連絡しにくいんですよ」
「……マジか」
「マジです」
現在斎宮さんとともにケーキバイキングを楽しんだ帰り道俺と七菜は桜駅で電車を待って居る。
のだが…。
うん。今は難波先輩……なにしているのでしょうか?というかどうなっているのでしょうか?という状況になっていた。
「っかこっちも難波先輩がどうなったか聞いてないんだよな。イベントとかがある時に会うって感じで普段はそんなに……って大学ではほとんど見たことなかったような……」
「卒業はしてますよね?」
「……多分。もう発表は終わってるかと……進級発表と一緒に発表されていると思うから……」
「それっていつだったんですか?」
「まだ数日前の事だけど……」
「そうなんですか。じゃ……もうちょっとしてから聞いてみましょうかね」
「まあそれでいいかと。うん」
七菜とホームで話していると。電車の音が聞こえてきて……ってどこかに響くもの。鉄橋とかがあるのかな?近くにある踏切はまだ鳴っていないが踏切の音より先に電車の走る音が聞こえてきた。ってちょっと遅れて踏切もちゃんと鳴りだした。
そしてすぐに電車の姿も見えてきた。
そして桜駅17時29分発の近鉄四日市行きの普通電車に俺と七菜はの乗り込んで……。
少しの電車移動。ちょっと車内でも話していたらすぐに伊勢川島駅へと到着した。
17時35分。伊勢川島駅に到着。数分の電車移動終了である。
電車から降りた俺と七菜は改札を抜けて家へと向かう。
その途中では――。
「ってか。ホントお腹パンパンです」
七菜がお腹を触りながらそんなことを言いだした。
いやいや今まで難波先輩の話だった気がするんだが……急に満腹の話になりました。
いや、ホント難波先輩どうなっているんだろう?から車内でもまあやっぱり聞いた方が?的な話をしていたんだが……。
急に変わったよ。まあ別に俺はいいのだが……と思いつつ。
「七菜もめっちゃ食べてたよね。斎宮さんもすごかった気がするけど……」
「食べましたー。超幸せと言いますか。久しぶりにケーキたくさん食べましたね。これで明日荷物の片付け頑張れます。って先輩。また明日荷物が来たらピンポン。しに行きますね」
七菜は多分インターホンを押す真似?と思われる行動をしつつそんなことを言っていた。うん。明日もなんか起こりそう。とか俺は思いつつ。
「ははは……まあ。うん。何もなかったらね」
と答えておいた。
「ありがとうございます。本当は力仕事なら兄なんですけどねー、まあうん。今のところ私の新しい拠点はムキムキさん立ち入り禁止ですから」
「何故に難波先輩限定で――?」
「まあ男の人禁止ですかね?せっかくの私の初めての空間ですから」
「……それだと……俺もアウトでは?一応というか。わかっていると思うけど念のためというか。俺男だからね?」
「それはもちろんわかってますよ?」
「……ですよね」
うん。念を押して……だったのだが。何言ってるんですか?先輩。的な視線が七菜からあった。
いや、なんかね。大学生活に入ってからの俺……女の方とよく行動をしているというか……間違われているのでは?ってまあそんなには思ってないのだが……一応ね。今日も何故かケーキバイキングに呼び出されるというか。連れて行かれるような者ですからね。とか思いつつ俺が返事をすると……。
「まあ先輩は特別入場可能ですよ」
「……何故に?」
「お隣さん大切にしないと。困った時に助けてもらえませんからね」
「……なるほど」
「ということで。先輩は大丈夫ですから荷物が来たらよろしくお願いします」
「了解」
とか七菜と話していると俺たちはアパートへと到着した。
「でわ。先輩ごちそうさまでしたー」
「ああ。じゃ」
「はーい」
ドアの前でそんなやりとりをして……俺達はそれぞれの部屋へと入った。
ちなみにだが。
俺は室内へとそっと入った。
何故かって?だって……海織がなんか。そろそろやって来そうな雰囲気があるというか……斎宮さんが解散した。とかの事を先に連絡している可能性……いや、お店に居る時点で……メッセージ。画像とかを送っていたみたいだから……海織からしたらその間にこの部屋に入ってしまえば……なのでね。
うん。とりあえず俺は不法侵入者……?ではないか。一応俺が認めているというか。ご自由にと言ってあるのでね。
でもとりあえず……誰かいるかもしれないし。と思いつつ。
ホント海織だと……面白がって、どこかに隠れているということもあるかもしれないのでね。とりあえず俺はそっと自分の部屋。家へと入った。
なんで自分の家に入るのにそっとなのだろうか……というのもちょっと思っていたりする。うん。ホントだよ。
「……」
そして……うん。今のところ……。
問題ないしですね。
多分というか。まあはっきりは覚えてないが……俺が部屋を出た時のままのはず。
特に物が動いているとか。玄関に靴があったとかいうことはなかった。
って海織がこの部屋に先に侵入していたら……まあまず靴は隠しているか。ベランダとかに。とか俺は思いつつ……一応洗面所も確認。うん。大丈夫。
そして……ベッドの上。2段ベッドなのでね。寝転がっていたら…。ちょっと覗かないと見えないので。まあ居ませんでした。
うん。確認よし。
特に誰もいませんでした。
って俺は帰って来て早々に何をしているのだろうかね。とか思いつつ鞄を置いて椅子に座ると……。
これをドンピシャとかいうのだろうか……。
♪♪~
今置いた鞄の中に入っている俺のスマホが鳴りだしたのだった。
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