第330話 とあるパシリ側のお話3 ~楠駅11時25分発~
海織の家に着替えを取りに行くミッション中の俺。
なんか数分前に見てはいけないもの見た。いやあれは向こうの作戦にハマった気がするが……いろいろ言うとこちらが負ける未来しかなかったので……。
とっとと忘れて。海織との電話は切り……楠駅へと向かって歩いています。
そして、ちょうど楠駅が見えてきた時に――。
「—―マジかー」
踏切の音が聞こえていると思ったら、ちょうど名古屋方面の普通電車が入ってきて……うん。まだ改札前だった俺は乗れませんでした。走っても無理な距離だったのでね。階段ダッシュとか荷物持ってはキツイ。
なので駅に掲示されている時刻表と時計を見ると――今は11時11分。ということは……11時10分発の近鉄四日市行きの普通電車に俺は乗れなかったみたいですね。そして次の名古屋方面の電車は――。
「25分か」
次の電車の楠駅発車は11時25分。15分弱の待機時間が楠駅でできてしまいました。
いや、これは……部屋で海織が俺に余計な事をさせなかったら乗れていた可能性……って先ほどの事は思い出さないようにしているんだった。うん、よし。違う事。と駅の待合室に入り。スマホを取り出すと――。
♪♪
ナイスタイミングでメッセージが来た。相手は……斎宮さんだった。
「えっちなえっちな楓君。海織ちゃんがね。お昼ごはん何か買ってきてー。って今柊となんかやり取りしつつ言ってるよー」
と、メッセージが来た。
って……うん。完全に楽しんでいるというか。先ほどの事故はわざと言い間違えた海織が原因なんだが……とまあいろいろ言いたいこと。返事で書きたいことはあったが……。
「了解です」
と、返事を送ると――。
♪♪
「あっ、楓君がスルーを選んだー」
と、斎宮さんから返事が来ましたとさ。まあこのまま続けてもなので……俺はお昼ご飯をどうするか考えることとした。
まあ買って帰るとなると……四日市で一度改札から出ればいいか。ということになりまして……さて何を買って行くか。とか言うことを考えていたら。
11時25分発の近鉄四日市行きの普通電車がホームに入って来た。
俺は電車に乗り込み空いている席に座りとりあえず四日市へ。
俺の乗った電車は近鉄四日市駅に11時38分着。そして次の湯の山線。湯の山温泉行きの普通電車の発車時刻は12時02分。
この乗り換え待ちの間に俺は……駅近くでお昼ご飯を探すという追加ミッションをこなした。
そして3人分のお昼ごはん。まあお弁当にしたんですがね。
それを持って俺は再度改札内に入り。12時02分発の湯の山温泉行きの普通電車に乗車。そして家へと向かった。
ちなみに電車に乗る直前くらいに海織から何時ごろ帰って来れる?とメッセージが来ていたので。先ほど電車に乗ったことを返事しておいた。
そしたら――ちょうど伊勢川島駅に電車が着いた時に……。
♪♪
♪♪
「楓君。駅からダッシュね!」
と、言う言葉と……応援している犬?のスタンプが俺に届きましたとさ。
今日に海織はスパルタです。はい。余計なこと?もしてますが……なんか忙しい日曜日です。
俺はまあ――見られていることはないと思うが……ちょっと気持ち急ぎ家へと帰りましたとさ。
そして家に到着後。いろいろあったが何とか持って来た荷物と。四日市駅で買ったお弁当を海織に渡すと……あっ、正確にはお弁当は斎宮さんが持って行きましたね。
「はい。楓君。沙夜ちゃんがお着替えするから退室ねー。沙夜ちゃん先に着替えちゃったら?」
「そうするー」
「—―えっ?はい?」
「えっ?楓君見たいの?にやにやー」
「違いますから」
「楓くんそういうのは海織ちゃんにお願いしないと。にひひー」
もうやだ。女の子2人のテンションが高すぎて大変です。
結局回れ右で外に追い出される……のは免除となりましたが。いや、外は暖かい。ではまだないのでね。晴れてきていたが……まだ結構寒い方ですからね。俺は海織とともに部屋待機。斎宮さん洗面所でお着替え。そんなこととなりました。
そして――。
「で、楓君。お昼ごはん食べたら沙夜ちゃんが白塚君捕まえに行くことになったんだけど」
「……俺が居ない間に話が進んでいることで」
「でしょー、でも白塚君に沙夜ちゃんが行くって伝えるとー。だからね。とりあえず名古屋駅で捕まえる方法を考えてほしんだよ」
「いやいや、あんな大きなところで……って柊が何時にどことかわかってるの?」
「うーん。あまりわかってないけど。沙夜ちゃんは会えなくてもぶらぶらして帰って来るから。会えたらラッキーレベルの事言ってたけど」
「なんとまあ……うん」
すると俺の横に近鉄の時刻表が海織の手によってやってきました。一時期海織家に出張していた子ですね。無事に帰還しています。ってかボロってきたな……これだけ使うと。ってそろそろダイヤ改正あるのかな?とか思いつつ――。
「……とりあえず……この後名古屋まで斎宮さんが行ければいいのか」
「あと、白塚君どう動くか楓君が予想していろいろ考える。かな」
「俺のやること多すぎない!?」
とか話していると。斎宮さんがお着替え終了で。いつもとちょっと雰囲気の違う斎宮さんがやってきました。
「うん。ピッタリ。ねえねえ海織ちゃん今度この服のお店行こう」
「うん。いいいよー。あっ、とりあえずお昼ごはん食べちゃおうか。今から楓君が白塚君の行動予測してくれるって」
「何も俺はまだ言ってないんですが……」
「おお、それはそれは。楽しみですねー。もし柊を捕まえれなかったら。何か買ってきてまたここに乗り込むからよろしくー」
「マジですか……」
「うん!って、楓君ホントお弁当買ってきてくれたんだね。これ駅のところのでしょ?」
「まあ土日でもランチの時間帯はお得なお弁当出してくれるお店知ってたからね。そこでパパっと。ちなみに本日のメインは魚だって」
「じゃ、いただきます」
「楓君は調べてね」
「……食べながらでも……ってもう一応名古屋まではOKなんだけど」
「「早っ」」
うん。俺の正面に座っていた2人がそんな感じで驚いていました。
いや、湯の山線はある程度時間覚えていたから……まあご飯食べて……四日市から名古屋までの時間調べたらいいだけだったからね。すぐですよ。
ということで。俺も2人と一緒にまずお昼ご飯を食べることとなりました。
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