第307話 そうだ旅行へ行こう!8 ~名古屋駅07時37分発~
「えっと……」
電車の案内をしている電光掲示板を見る俺。その隣では同じように海織も上を見ていて……。
「あっ、これだね。言ってたの07時37分の広島行きのひかり」
「結構乗り換えには余裕あると思ってたけど……もう次来る電車か」
「ちょっと朝ごはん買うのに時間かかったからね」
次に俺達が乗る予定の電車は広島行きのひかり535号?とか言うやつだ。新幹線はほとんど乗らないので。ちょっと探すというか。確認に時間がかかった。
ちなみにその前。ひかりの前のぞみの博多行きもあるのだが……まあそこまで急がなくていいか。ということで今回はひかりにした。自由席もひかりの方が多いのでね。
ちなみにのぞみだと名古屋駅を出ると次は京都駅なのであっという間だが。ひかりだと岐阜羽島駅。米原駅に止まってから京都駅のため50分くらい乗る。あれ?のぞみって何分くらいだっけ?うーん。まあ……いいか。うん。今回は乗らないから調べてません。
まあ新幹線の移動中に朝食のため。ちょっとゆっくりを選んだということだ。
そして俺達は名古屋駅に入って来た電車に乗る。
幸い自由席に空きがたくさんあったため普通に座れた。というか。やっと座れた。近鉄は名古屋までずっとギュウギュウだったのでね。やっと座れたよ。
「あー、やっと座った」
と、俺と同じような感想が前の席から聞こえてきた。斎宮さんだな。
前には海織と斎宮さん。通路側に海織。窓側に斎宮さんである。そしてこちらには窓側に座っている俺と通路側に柊が座っている。
そして今海織が先ほど買ったものをこちらにまわしてくれた。
「白塚君。これお願い」
「ああ、ありがとう」
海織から袋を受け取る柊。中にはパン。俺は柊から中身をもらう。うん。美味しそうである。
それから俺たちはゆっくりと朝食タイム。
ってか新幹線早いよな。うん。あっという間だよ。車窓のスピードがおかしいというか。普段乗る電車と比べると……めっちゃ早いんだよな。途中隣で柊が地図アプリを見つつ言っていたが。
「めっちゃ高速移動だよな」
とかつぶやいていた。
そして朝食のち寝る。というのもできなくはなかったが……まあうん。あっという間というのは本当で……。
京都駅到着は08時29分。うん。もうすぐ着きます。というか。もう着くらしい。到着のアナウンスが始まっていた。何だろう朝食食べたら終わったというか。新幹線移動終了です。はい。
「めっちゃ新幹線だと早いよね」
「うんうん。東京とかもあっという間だからね」
「あー、東京もいいなー。海織ちゃんまた行こう。私駅だけで1日回れると思うんだよねー」
「いいねそれ。うん。行こう行こう」
とかそんな会話が前から聞こえてきていたのだが……一瞬巻き込まれる未来が見えたが……うん。気のせいだな。
「柊。もうすぐ京都。京都」
「う。うん?」
ちなみに短時間で寝るプロは俺の隣に居た。
そして無事に京都駅へと到着した俺達。一度トイレ休憩である。現在海織と柊を俺と斎宮さんが隅っこで待っている。
「あー、そうだ」
すると隣に立っていた斎宮さんが何か思い出したのだろうか。急に声を出した。
「どうしたの?」
「楓くん前に京都遊びに来たじゃん」
「えっ?あー、そういえば……来たね」
うん。そういえば昔昔にそんなこともありましたね。と思いつつ。昔かな?まあ最近いろいろあったからね。昔でいいかな?
「うんうん。その時にさ。何だっけ……あれ。美味しいお菓子」
「—―うん?」
「名前が出てこないー、ど忘れしたー」
「えっと……あの時って何か買った……あー、もしかして阿闍梨餅?」
「そう!それ。また食べたいから楓くん覚えておいて」
「えっと……斎宮さん」
「うん?」
「そこのお土産屋さんで売っているかと……」
うん。確か――売っていたような気がする……って実はさっきから待っている時に周りをキョロキョロ見ていたら阿闍梨餅の文字が見えていたので買おうかなー。とかは思っていた俺だった。
「えっ?あるの?」
「あると思う」
「すぐに2人戻って来るかな?」
と、周りを見る俺と斎宮さん。今のところ少し離れたところにあるトイレから2人が出てくる感じはない。
「楓くんこれも何かの縁だよ。見てこようか?」
「まあスマホあるからね」
「よし。行こう」
ということで俺と斎宮さんまさかの京都着いて10分もしないうちにお土産屋へと向かった。
「あっ、あるじゃん。買ってこう。これ美味しかったんだよ。たまに四日市にも売りに来るよね」
「えっ?そうなの?」
うん。俺その情報知らなかった。
「なんかこの前駅前で見た気がするよ?限定とかで。まあ私が覗いたときはもう売り切れだったんだけどねー。だから食べたいなーって頭の片隅に……ってことで10個……15個くらい買っていいかな?」
「……まあどうぞってホテルとかであれば食べれるかな」
「でしょ。くるくる回って疲れたら美味しいもの食べるよ」
「じゃ……買ってこようかな」
「おっ、もしかして楓くん出してくれる?」
「えっ……あー、はい。お誕生日のお方ですからね」
「あっ。プレゼントは別にお願いしまーす」
「しっかりしていることで」
「にひひー」
と、ということで京都についてすぐ。お土産?というより。おやつだね。阿闍梨餅を購入した俺達だった。
ちなみにお荷物は俺が持つこととなり。俺と斎宮さんは先ほど海織と柊を待っていたところへと戻ると――。
「あー、居た!」
と、海織に叫ばれた。ちょうどスマホで連絡しようとしていたところらしい。海織はスマホをカバンから出したところだったのでね。そして隣には柊も戻ってきていた。
「突然消える2人と」
「まあちょっと誘惑に負けたというやつですかね」
そんなことを柊と話……。
「ごめんごめん。ちょっとお買い物ねー」
と言いながら斎宮さんは海織の横へと行った。
それから俺たちはバス乗り場へと移動した。ちょっと迷いつつだったけどね。何とか目的のところへと向かうバス停を見つけて……。
ちょうどやって来たバスへと乗り込んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます