第273話 1月1日その後のお話 ~とある方のお話~

「あけましておめでとうございます」


っていうのはもう遅いかもしれないですね。

あれ?でもまだ1日。だから……あけましておめでとういございます。で問題ないかな?って私は1人で誰に向かって言っているのでしょうか――さすがにちょっと疲れたみたいですね。1人でぶつぶつと言っていたみたいです。これではまるで楓君ですね。楓君も1人の時はよくぶつぶつ言っているのでね。私は知ってますよ?うんうん。


にしても……巫女さんのお手伝い大変でした。寒さもすごかったですが。あんなに人に囲まれるとは思ってもいませんでした……撮影会で。


はじめは沙夜ちゃんばかりだったので、こっちにも巫女さん居るんだけどなー。とか思っていたのですが……私にそれが変わったら変わったで……はい。


まあ私的には休憩の時に楓君との写真が撮れたのでそれでもう満足ですけどね。


でもなんか急にでしたね。1人のカメラを持った人が写真いいですか?みたいな感じに声をかけてきて。写真を――ってしていたら次から次へと声をかけられて……そんなに巫女さんとの撮影は珍しいのかな?って。気が付いたら沙夜ちゃんと立場が完全にひっくり返っていました。


お守りとかおみくじの事は完全に沙夜ちゃんまかせになってしまいましたね。


なんか沙夜ちゃんもだったんですが。撮影場所はお守りとかの売っている前では邪魔になるので……ちょっと離れたところでしていたのでね。あまり向こうの様子が見れなくなったのですが……休憩の時に沙夜ちゃんが楓君が手伝いに来ているとか聞いて……うん。私の時は1人だったんだけどな……とかうん。でもよくよく考えたら私が撮影されている時はかなり参拝の人が居ましたからね。


あっちも1人では大変ですよね。って気が付いたらなんか楓君も着替えていて――あのバージョンの楓君写真が欲しかったのですが……それは撮る暇がありませんでした。残念。ってか。沙夜ちゃん曰く。楓君が休ませてくれるから何とか身体持ちこたえてるとか……うん。楓君沙夜ちゃんにも優しいんですよねー。って基本楓君は優しすぎますね。はい。


って私は今なんで昨日から今日の事を思い出しているのかというと――。


疲れていたからか。普通に。フツーー。に自分の家に帰ってきてしまったからです。はい。1人は……寂しいですからね。なんかいろいろ思い出したりしていました。


ってこれは楓君が悪いと思います。


なんで川島駅で私に聞いてくれなかったのか。です。


ボソッとでよかったから「今日はちゃんと家に帰るんだー」的なことを言ってくれたら。私は思い出したそのまま楓君に付いていく。という選択肢になったのに――うーん。ひどいですね。楓君は。


ちなみに私があれ!?なんで普通に家に今日は帰って来たんだろう。って思ったのは先ほどの事。って家の前に来てからですね。あははー。


楓君たちと湯の山温泉駅から電車に乗って……沙夜ちゃんと白塚君と別れて……楓君とも普通に車内で別れちゃって――。


四日市駅に普通に1人で到着して。眠い。寒い。疲れたよ。とか思いつつ電車の乗り換え。


そして普通に楠駅に帰ってきて。先ほど気が付きました。


でもここから楓君のところに突撃……という元気はさすがに今日は無くて。


家に入ってベッドで寝ころんでいます。


完全にミスですね。あそこで楓君についていったら今ごろは楓君の癒し効果でもふもふしていたかもしれないのに……ってメッセージでも送ってみましょうか。


「楓君の家に付いていくの忘れたー!」


文字を打って……スタンプを数個連続送信。スタンプ連続送信ってなんか楽しいんですよね。まあ楓君にしかしませんが。


それから……。


うん。楓君から返事はないですね。

もしかしたらもう寝ている……というのもあったので私もちょっと身体に鞭を打って……頑張って起き上がり。お風呂にささっと――。


そしてお風呂から出てくると――。


「あっ、返事来てる」


楓君やっと気が付いたみたいですね。どれどれなんて返事が来たのかな……とスマホの画面を見てみると……。


「お疲れ様。それだけ海織も疲れてるんだよ。だから大人しく。大人しく。家で休んでください。おやすみ」


――メッセージが。あれですね。楓君もしかしたら私が突撃してくると予想したのか。大人しくを2回も書いてますね。うん。元気ならすぐにでも突撃ですが……うん。さすがに今日は身体が重いですね。まあ明日楓君はまだお手伝いがあるみたいで朝早いみたいですからね。今日はゆっくりさせてあげましょう。


そして明日乗り込みが確定です。はい。私も早く休んで体力回復して明日突撃しましょう。お餅も食べれるかもですからね


と、楓君には、仕方ないなー。的なメッセージを返しておいて……私も再度ベッドにバタンキュー。


♪♪


するとまた私のスマホが鳴りました。


楓君なんやかんやで私と話したいのかな?とか思っていたのですが――相手が違いました。


「沙夜ちゃんだ」


沙夜ちゃんから何やらメッセージと……画像が届きました。で、確認してみると……。


「海織ちゃん見てみて。後ろ姿だけど楓くんの隠し撮り」


という文章とともに――。


「おお」


後ろ姿。と横顔ですが。頑張っている楓君の姿が……そしてこの姿は私が撮り忘れた楓君のバージョン。うんうん。さすが沙夜ちゃんです。大好きです。はい。


即保存ですね。はい。沙夜ちゃんにたくさんお礼を送って……少し沙夜ちゃんと話していると私の記憶はそのあたりで――終わりました。はい。


いいお正月ですね。


最後に夢の中でももう一度。沙夜ちゃん大好きです。

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