第203話 買い物 ~湯の山温泉駅18時14分発~

はい、なんかいろいろあった1週間からしばらく経ちました。


あの1週間は……なんかとってもとっても。長かった気がします。はい。ちなみに、昨日は俺の誕生日でした。月日はあっという間ですね。ホントびっくりです。


ちなみに昨日は……何を思ったのかまず柊が「今年は宮町さんと2人で仲良く過ごせよ」とか言っていたり。その後斎宮さんは「仕方ないなー、1日くらい私の海織ちゃんを貸してあげるからイチャイチャしてこーい!」とか謎なことを2人が言いだすもんでね……うん。


大学帰ってきてから夕方かな?うん。そこからずっと海織が……ハイパー甘えモード100%とか言ったらいいかな?うん。なんか熱でもあるのかな?っていうレベルの海織さんでしてね……夜中まで大変でした。はい。


いろいろあったのですが――はい。これは別の話ですね。


ちなみに現在は大学の図書館に俺は居ます。


課題の方がね。主にゼミの課題。卒論がね。進んでないんですよ。ちょっとサボっていた。ということではもちろんないのだが。文献というか。資料をね。読んでなかったので。

なんか卒業論文制作にあたって……何冊だったかな?それなりの文献を参考にしないといけないとかの決まりがありましてね。前のゼミでもほっほっほー先生こと。藤井寺先生に読んでおくように。と言われていたのがまだでして。後回しにすると……なので今日は時間があったので図書館に引きこもっていました。


今日は海織たちとはお昼ご飯の時だったかな?うん。お昼の時にいつものベンチで会っただけです。その後は受けている教科が違ったのでね。


あっ、そういえば海織で思い出したが。数日前だったかな?の海織と斎宮さんの謎なあおさ配布会。なんかすごく評判よかったらしいです。もうわけわかりませんね。


なんか柊曰くあおさファンが増えたとか。どういうこと?あれか。海織からもらったから?とかまあいろいろ思ったんだけど……もう考えないことにしました。って言いながら今そのこと事を思い出している俺でした。はい次こそ忘れました。はい。


時間を見ると17時を過ぎたところ。


「あー、買い物行きたいからそろそろ帰らないとか」


と、俺は机の上に広げていたノートなどを片付ける。

図書館は静かなのでね。静かにお片付け中……。


にしてもホント静かである。集中したい時はこの図書館とってもいいと思います。1人用の机もいくつかあるし。とってもいいところです。


片付けを終えた俺は本を戻してから図書館を出る。


ちょうどもうすぐ日の入りらしく。ちょっと光が眩しいが――いい感じの夕焼けの中俺は駅に向かって歩いて行く。


その時にふと。こういう時にどこからとなく海織が現れるんだよなー。とか思いつつ歩いていた俺だった。うん。海織の行動はかなり読めるようになってきたのでね。


すると……。


「楓君ー!」

「……マジ?」

「えっ?なになに?」


不思議そうな顔をしている海織登場。


「あっごめん。今ちょうど、こういう時に突然海織が出てくるんだよなー、って思っていて……」


本当に現れました。はい。海織です。どこから出てきたのかはわからないが。ホントどこから出てきたのだろうか?まあ俺の後ろを歩いていたらしく……追いかけて来たみたいです。


「わー、楓君もしかして。ずっと私の事考えていたの?ニヤニヤ―」


うん。なんか海織さんをご機嫌にしたようです。海織のご機嫌スイッチはどこにあるんでしょうかね?不思議なところでよくONになる気がします。


「いやいや今は偶然。はい」

「えー、そこは、大好きな海織ちゃんの事を忘れたことない。とか言わないと」

「……何を言わそうとしているのでしょうか」


今日も海織は大変ご機嫌みたいです。お昼の時も元気だったからな。めっちゃ美味しいお弁当を今日は作ってくれました。手作りハンバーグとか最高でした。はい。


「ほらほら、大好きな海織ちゃんの事考えてました。ってまずは報告でしょ?」

「……あの、海織。周りからね。変な目で見られますよ?」


現に今は数人の学生が俺と海織と同じく駅に向かって歩いているのだが――うん。俺達の会話聞こえてますよね?うん。急に恥ずかしくなってきた……。


「あっ、楓君が照れた照れた」

「……・海織。絶好調だね」

「うんうん。まあ私の事を常に考えてくれている楓君にはご褒美で今日も私が晩御飯作ってあげましょう!」

「……海織ここ数日。またずっと来てるよ?」

「うん?当たり前じゃん。いつもの事でしょ?」

「…………ごめんなさい。変な事言いました」

「よろしい。で、今日は何しようか?」

「えっと――その前に買い物が必要かと……」

「あっ、そうだね。昨日ほとんど材料ない。って私が言ってたよね。じゃ、買い物このまま行こうよ。私もねお世話になっているんだから。ちゃんと食材分払わないとね」


はい。ということで今日の買い物は海織と共に……ということになりました。


いろいろ話していると俺たちは湯の山温泉駅に到着。うん。ちょっと登山の人たちも居るのか。駅はそこそこ人がいました。そういえば今紅葉が楽しめるとかどこかで見たような……テレビだったかな?とか俺が思っていると。


「楓君どうしたの?」

「ごめんごめん」

「あー。あれか。かわいい子見つけちゃったのかな?私が居ながら」

「いやいや、そんなことないです。はい。ただみんな紅葉見てきた帰りかなー。って思っていただけだから」

「あー、そういえば。そろそろ山頂だっけ?紅葉見れるんだよね」

「うん。確かそうだったと思う」

「時間があったら見に行きたいね」

「それはいいね」


そんな感じで話しながら改札を抜けて俺たちは電車を待った。

次の電車は湯の山温泉駅18時14分発の近鉄四日市行きの普通電車。駅の雰囲気からそこそこの乗車率になりそうです。


「で、楓君本当はどのかわいい子追っかけてたの?ニヤニヤ」

「海織さん?」

「てへ?」


うん。お隣でニヤニヤしている子のお相手でもう大変です。何というか。子供っぽいというか。ちゃんと見てないと心配になると言いますか……あれか俺は子守をしているのかな?

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