第174話 金曜日 ~木曜日終わりました~

木曜日。昨日経験したことは――。

うん。もう今後同じことは生きているうちにはないのではないだろうか。とか思うようなことが多々ありました。はい。絶対ゼミの先生と町をぶらぶらは今後ないと……思う……多分。


結局丸一日お出かけ。みたいな感じになり。地味に疲れましたが……って、まあ最後に斎宮さんのお相手をしたからのような気がするのだが……うん。変なことを言うと斎宮さんのご機嫌までおかしなことにしてしまう可能性があるので……はい。何も言わないことに。


――いや、これ以上いろいろなことが起こられてもなのでね。はい。翌日金曜日は特に前日の疲れが残っているとか言うことはなかった。なかったのです。はい。元気です。


現在は金曜日。金曜日です。何かとっても長く感じていた木曜日は終わりました。そして金曜日ということは1週間が終わります。この後の講義が終わったら休日に入るということです。って、講義の前にお昼休みがありました。


――お昼休み。


「で、楓くん。今日も海織ちゃん一緒じゃないじゃん!」


はい。今日も大学内ですでに斎宮さんに捕まっている俺でした。


最近斎宮さんといる時間が長くなっているような気がします。うん。よく捕まっていますね俺。


先ほどまで柊も隣で笑いながらこちらを見ていたのだが……あれはにこやか?とか言うのだろうか。いや――うーん。まあ笑いにしておこう。で、柊のスマホが少し前に鳴りそれを見た柊が「ちょっと用事が出来た」みたいな感じに言って、どこかへ消えていきました。って……柊はなんであんなに笑顔だったのだろうか……まだ柊には昨日の藤井寺先生との一日……いや、半日とかの話はしていないし。あっ、もしかしたらすでに斎宮さんからちょっと聞いて知っていた……でもそれだと、俺が斎宮さんに怒られて――はないが。うん。いろいろ言われているところを見て笑顔になるのは……うん?他になにかあったか?もしかして斎宮さんを見ていただけも――。


「—―くん?聞いてる?もしもーし」

「あっ……はい。聞いてます」

「聞いてないでしょ!」


やっぱり怒られていました。はい、ちゃんとお話を聞きます。


「今日はまだ私も海織ちゃん見てないんだから!」

「ま、まあ……午後の講義は居ると思うから。そこまで気にしなくても――」

「なんで楓くんはそんなに普通なの!?」


斎宮さんにそんなことを言われていますが-—―実は俺。午前中に海織と少し話しているというか会っています。はい。


講義の始まる前にある休み時間でたまたま自販機の前で会いまして……。


――。


「あっ、かえ……加茂君。お疲れ様ー」

「あ、うん。海織もお疲れ様。飲み物?」

「うん。喉乾いてね。加茂君も?」

「そう。ちょっと甘いものが飲みたくなって」

「1週間の終わりは疲れるからね」

「まあそんな感じかな。じゃ、次こっちは移動だから。海織はそこの講義室でしょ?」

「うん。私はそこだから。急がないと遅刻しちゃうよ?じゃ、またねー」


――。


7はい。そんな感じのやり取りがありました。ま、まあ、気になるところはありましたが……これを斎宮さんに説明してもなんかまたいろいろ言われそうなので……カットで良いよね?


「斎宮さんとりあえず……お昼食べたいから。移動しても――いいかな?」

「あっ、確かに。お腹は空いたー。よし。移動して楓くんの取り調べをしながらお昼食べよう!」

「……取り調べはいらないんだけどな――」


そんな感じで話しながら斎宮さんといつものベンチへ移動。


何か周りの視線を感じた気がするのは……あっ、斎宮さんがちょっと不機嫌?だからですかね。はい。すみません。多分—―隣に居る俺が原因……なのか?まあ、うん。パッと見はいつもの斎宮さんなのだが。もしかしたら、周りから見ると不機嫌そうに見えているのかもしれないし。まあ斎宮さんも人気者というか。多分顔が広いですからね。ちょっとの変化を気が付く人は多いはず。


そんなことを思っていると、いつもベンチに到着。すると――。


「あっ、海織ちゃん発見!」


そう言い斎宮さんがちょっと小走りでいつものベンチへ……俺置いて行かれましたが。まあ、ゆっくり行きましょう。もう目の前だし。って、確かに海織がベンチで待っていた。


「沙夜ちゃん。おつかれー。あっ—―加茂君もお疲れ様」


何か、変な間があった気がするが――うん、そして斎宮さんに睨まれる俺……怖い怖い。そのうち俺石になるかも。


「海織ちゃん」

「そうだ、沙夜ちゃん。沙夜ちゃんは白塚君のサークルの食事会?行かないの?」

「えっ――食事—―?あ、あー。そういえば前に柊が言っていたけど……」


はい。なんか急に女の子同士のお話が始まったので……俺は空いている方のベンチでお昼でも食べましょうかね。すると。


「なんだまだ今から昼か?」


先ほど消えていった柊が俺の隣にふと現れた。うん。どこから出てきたのだろうか……あっ、サークルの建物かな?近くにあるし。


「いろいろありましてね。今こっちに移動してきたところ」

「沙夜に捕まってたもんなー、楓。お相手ご苦労さん」

「……いや、お相手とかではなくて……怒られている気がする」

「まあまあ、がんば」


なんで柊はこんなに笑顔なのか――俺結構大変な日々なんですがね。とりあえず柊は今のところ平和という事か。


「そういえばさ楓。来週というかこの土日でもいいから。卒論のヘルプを……って駄目だ。明日はサークルの集まりだわ」

「—―言っていたあれね。ホントお忙しい事で」

「ってことでそれ以降に」

「すぐにゼミの時間が来る気がする」

「大丈夫大丈夫。綺麗に前回のまま」


うん。ポーズ決めているところを悪いが――それはアウト間近と思われるのだが……うん。


「それは進捗0というやつでは――」


俺は柊の話を聞きつつそんなことを言い。何かこの休みというか。来週のゼミまでのどこかで波乱というか。大変そうなことが起こりそうな気が……うん。平和がなかなかないですね。ホント柊はなんでこんなに余裕の雰囲気なんだろうか……。


そんなことを思いつつ。俺は買ってあったパンを一口。柊もパンを買ってきたらしく。持っていた袋からパンを出してかじっている。


ちなみに女の子2人は――まだお隣でお話をしています。


「……私はいいよ。いいよ。だって。知らない人多かったし」

「そっかー」

「って、海織ちゃん参加予定なの――?ってこんな話している場合じゃなくて!」

「どした?」


と、急に斎宮さんの声が聞こえてきたな。とか思ったら――。


♪~


うん。チャイムが鳴りましたね――って、いつものベンチに移動してきたのが遅かったからもう昼休み終了の合図。うん。急いでパンを食べて。4人でバタバタと講義室へ移動しました。はい。次の講義は4人とも同じなのでね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る