第172話 木曜日5 ~他路線探索へ~

JR四日市駅での撮影会と言ったらいいのだろうか……うん。撮影会だよね。はい。撮影会も無事に?かな。とりあえず終わりまして。って、俺はただ駅のホーム探索して初めて伊勢鉄道の車両を見たくらいですが……うん。新しい発見はありました。


そして現在はまた歩きで、藤井寺先生と共に近鉄四日市駅方面へと歩いています。


藤井寺先生は――またディーゼル機関車のお話をしています。ノンストップですね。今日の藤井寺先生はいつもの赤ペン以上です。


ちなみに俺はどこまで付いて行ったらいいのでしょうかね。完全に別れるタイミングというのがわからなくなっている俺でした。


はい。わかりません。っかこの後というのか。今どこに向かっているのかも全くわからないのですが……ホントどうしたらいいのでしょうか。


行きにも歩いた道をまた戻っていく。途中ちょっと道を変えた。というか。藤井寺先生が急に商店街?かな。ちょっとシャッター閉めているところが多かったが……そちらの通りに曲がっていったので……って、藤井寺先生。ディーゼル機関車のお話聞いてますから。その急な進路変更とかではなくてですね。ちょっと事前にこっち行くとか言うことは……はい。無理みたいです。次は貨物?についてのお話になりだしました。


それからしばらく藤井寺先生と商店街を抜けていく俺。


そしてお昼前に無事近鉄四日市駅まで帰ってきました。近鉄側に来ると人も増えてそれなりの人通りとなっていました。


「ほっほっほー。加茂君。そばでも食べに行くかの」

「え?あ――そうですね。お昼の時間ですし」

「ほっほっほー」


急に藤井寺先生の話がお昼の話になりました。


そして藤井寺先生はよく行くお店があるのか。俺が頷くと。またトコトコと歩き出し……はい。おそば屋さん到着。お昼の時間なので外まで並んでいたが。藤井寺先生は普通にそのお店の最後尾に並んだので俺もお隣へ――。


にしても今日はホント謎な日ですね。謎がたくさんというのか。不思議な日になっています。


「ほっほっほー」


しばらく並んでから。といっても人の出入りが激しいというか。こういうお店はお客さんの回転が速いと言えばいいのか。そんなに時間はかからずお店中に。そしてお店に入ってからは当たり前だが注文をして……先生といろいろ雑談しつつ待っているとおそばが登場。


先生とおそば食べて――うん。途中から卒論の進捗状況聞かれて……何かそのあたりから覚えてませんね。はい。覚えてません。今日は休みですよね?っか。先生。撮影に行きたいがために休講にしましたよね……って、そういえば前もラストランが何とか言っていたような――実は俺先生の弱み?を知っている――?


まあはい。お昼ご飯の時もいろいろありましたが……無事にお昼ご飯食べてお店から出ました。


その後は……。


「ほっほっほー。でわの、加茂君」

「あ、はい。お気をつけて――」


どうやら藤井寺先生はあすなろう鉄道沿線に住んでいる様子。って、朝もあすなろう鉄道の駅から出てきたんだからそうですよね。はい。


そば屋さんを出た後も先生の会話が続く……だったため。俺は本当にどこまで付いて行ったらいいのだろうか……とか思っていたら。途中でお菓子を買いだした藤寺先生。お菓子を買ってどうするんだろうと思っていたら、その後はあすなろう四日市駅にやってきて……はい。普通に切符を買った藤井寺先生。そして一言俺に言って改札内へ……。


はい。藤井寺先生とのお出かけ終了したみたいです。あのお菓子は――自宅用みたいですね。はい。奥さんにでも頼まれたのだろうか。まあうん。とりあえず、また来週—―。


――――。


「……何していたんだろうか。俺」


時間的には14時前。これからあすなろう鉄道の旅……も距離が短いので問題なくできるだろうが……現在止まっている電車に乗るとまた藤井寺先生と遭遇することになるので、どうしましょうかね。とか思いつつ。ちょっと近くをぶらぶら――。


結局その後は駅の西側に向いて歩いていた俺でした。こっちの方がそこそこ見る店とかもあるのでね。よく来るし。そしてちょっと学生の姿を見るようになってきた。まあ一応平日なのでね。俺はたまたま講義が休みになっただけなので。


そんな感じで周りを見つつ。適当にお店を見ることに。ちょっとお店でも見て時間つぶしたら今日は帰ろうかな。とか思いつつ。お店を見ていると……うん。目線の先の看板には映画館の文字。


そういえば映画なんてここ何年か観ていないかもしれない。そんなことをふと思いつつ。空いていたこともあり今はどんな映画がしているのだろうかとちょっと確認しに行った俺は……。


「あっ、これ映画してたんだ――」


偶然の出会いというのか。タイトルを知っている映画を見つけた「そういえばこれ映画化と本の帯だったかな?で見たような……」とかちょっと1人でぶつぶつ。自分の過去の記憶を思い出しつつ……上映時間を確認してみたら……15分後に開始。


「—―よし」


はい。せっかくなので映画見ることにした俺でした。はい。

 

――約2時間後……。


「—―—―うん。面白かった」


久しぶりの映画を満足した俺でした。そして偶然なのか。もう公開してしばらく経っていたからか。って少し前にも言ったが今日は平日だからだろう。ガラガラというと……なんか悪い気がするが。人が少なかったので貸し切りみたいな感じで映画を観れたのが……すごくよかったです。やっぱり映画館の音響?というのか。音の響き方がね。やっぱりテレビとかで見るのとは全く違う。はい。映画館とってもよかったです。


そんなこんなで時間は夕方—―。


明日は大学もあるし。このままぶらぶらしていてもなのでそろそろ帰るかと。駅の方に向かって歩く俺。


1人でのんびり映画の事を思い出しつつ歩いていたら……駅前のハンバーガー屋の前を通過して改札の方に行こうとしたら――。


「—―—―楓くん?」

「……うん?」


どこからか声をかけられた気がします。周りを確認……現在俺の周りは夕方ということもありそこそこの人。うん、結構な人。主に制服姿の学生さんが多くいるので……うん?どこから声聞こえてきた?と、後ろを振り向いたときだった。


「—―やっぱり楓くんじゃん!」


声の主は俺の真後ろまで来ていた。

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