第160話 土曜日 ~伊勢川島駅13時51分発~

本日の天気は快晴。


今日は土曜日。大学の講義が無いため、朝もゆっくりと起床した。カーテンを開けると……うん。もう日差しがきつい。そして暑い。もう9月だと思ったのだが……まだまだ夏の感じ。ってもう今年も9月か。と今1人でカレンダーを見て驚いた。


あっという間というか。いろいろあったからか。うん。あと数か月で今年も終わる。よくよく考えたら大学生生活はとっくに折り返していたことに今気が付いた。


だからという事ではないが。ふとちょっと模様替え。ではないが。せっかく天気も良いし……ちょっと暑いが。まあとりあえず、部屋の片づけをしようと決心しました俺でした。


部屋の中はパッと見そこまで汚いとか言うことはないと思うのだが……うん。床もちゃんと見えているし。物がとっ散らかっているわけでもない。個人的には綺麗な方かと思う。でもさすがにこの部屋も3年ほど生活しているので、少しずつ物が増えていき。部屋の隅にまとめて置かれているものもある。


って、これ……物が増えたのは海織が荷物を置ているからだと思うのだが……海織ゾーンは 未だに触れていないところ。というか。全く触れたことがない場所。ちなみに現在海織は留守—―留守って言い方はおかしいか。今日は自分の家に帰っている。昨日大学の帰りは大人しくというのか。そのまま電車に乗って帰っていったので、もしかしたら何か予定があったのかもしれない。土日で休みだしね。相変わらず、お友達が固定な俺は1人だと……はい。こんな感じです。暇暇していますね。まあ海織が居ることが多かったので、そこまで暇暇している日が多いという事ではないが。


まあこんな事を話しているくらいなら早く掃除をしよう。うん。


本日は物の整理を開始した俺だった。


まずは――大学の前期の講義で使った資料。レジュメやらやらをまとめた。まとめてみると結構な量。科目によっては毎回大量の資料を配っている科目もあるのでちゃんとまとめていないと、どれがいつの講義のものか全くわからなくなるだろう。一応俺は日付を書いていたのでその順番にまとめて……紐で縛り。前期のセットという形で隅に置きなおした。って、結局部屋の隅はこういう物の置き場になるんですよね。うん。


その後は、普段はざっとしかしていない。床の掃除やらを結構真面目に机などをどけて掃除をした。


そして、せっかく天気がいいので布団やらをすべてベランダに干した。


掃除が嫌いとかではないのでやりだすとどんどん片付けていった俺。本棚やらも一度読んで……うーん。微妙。とかだった感じの本を集めて売りに行く。という選択肢もあったが。今は……暑いのでね。よく読むゾーン。と、たまに読むゾーンに分けただけ。


その後は服などをチェック。そういえばこっちに来てからほとんど服は買ってないな。とか思いつつ。服のチェックしていく。よく着る服はめっちゃよく着ているのだが……「あっ、この服こっちに持って来ていたのか」というのも何着かあった。


よく着る服はちょっとよれていると言うのだろうか。襟などが……というのもあったのでこれは一度新しい服を買いに行った方がいいかもしれない。って、穴があいている服を見つけてしまった。どこかで引っ掛けた?感じになっていた。これは……うん。どうしようか。とか思いつつ横にどけて、とりあえず他の片付けをしていく。


この場に海織が居たら「応急処置。応急処置」とか言って直してくれるかも。とかちょっと思ったが――今は留守ですからね。って、海織はおしゃれなので海織との行動が多い俺。うん、迷惑をかけない為にもちゃんと服買おう。うん。


しばらくそんな感じで片付けをしていた。ここまでちゃんとすべての物を見るのはこっちに来て初めてかもしれない。


実は掃除をしていると海織がいつものようにやってくるのではないだろうか。とか思っていたが、今のところ来る様子はない。まあ油断はできないが。あまり散らかっているところを見られるのは……なのでね。って、時計を見るともう12時をとっくに過ぎていた。


服やらは出したままちょっと休憩することに。


食料チェックをしてみると。今日が期限の食パンが残っていたのと、使いかけのきゅうりやらが冷蔵庫にあったので簡単にサンドイッチとスープを作りお昼ご飯。


1人だと――静かですね。はい。


お昼休憩のち。布団や洗濯をしまって……出しっぱなしだった服の整理をしていく。せっかく全部出したので思い切って着ない服やちょっとボロって来た服は捨てることにした。後でハサミで切ってベランダやらの掃除に使おう。うん。


そして、選別で残った服をしまっていく。そして不思議なことが起こった。


「何故入らない……」


おかしい。なんで服を減らしたはずなのに服があふれているのだろうか……もしかして、ずっとしまってあったものの他に、よく着るからと壁やらにかけてあった服もちゃんと入れようとしたからだろうか。うん。入らないですね。


まあ、お隣にある海織ゾーンの服が無ければ余裕で全て入るのだが……ってよくよく見ると3分の2は海織の服だと思うのだが……ここ俺の家だよね?まあ海織の場所にいつの間にかなっていたので、普段はあまり見ないようにしているのだが……どうやら海織の服というか。小物も少し外にあふれている感じだった。まあ日に日に物を増やしていますからね。海織は。そのうちこの部屋が乗っ取られる可能性があります。はい。


とりあえず頑張って――押し込む感じで服をしまう。はい。よし。入った。


そして掃除完了。と言いたいところだったのだが……。


「これどうしようかな……」


俺が今見ているのはスーツなど普段あまり着ない服が入っているというか。かけてある袋。衣装カバー?とか言うのかな?とりあえず衣装カバーを見ているのだが……うん。破れています。はい。


今のところほとんど着る機会がなかったので奥に入れたあったのだが。どうやら何かと引っかかったのか。衣装カバーが破れているのを先ほど発見した。まあ確か100均の物だったと思うので買ってくればいいか。うん。はい。今思ったので買いに行きます。


今日は何か行動的な俺でした。はい。戸締りをして貴重品だけ持って家を出発。


そして、伊勢川島駅13時51分発の近鉄四日市行きの普通電車に乗り四日市へ。


休日だからかそこそこの乗車率。というか子供が多い。みんな遊びに行くのだろうか?と、そんな感じの車内を見ていると電車は四日市駅に到着。


さすが休日、各お店やファストフード店やらは人が多かった。俺は人であふれているお店を見つつ。まず100均へ。そして――地味に衣装カバーを探すのにてこずりました。はい。普段探さないのでね。


衣装カバーを見つけたあとは、せっかく出てきたのでぶらぶらと近くのお店も見て……はい、余計なものを買って帰ることとなりました。


そういえば……。


今日は海織からの連絡が今のところないですね。静かな休日。自分の事をしている休日とでもいうのか――。そんな感じのとある男の休日という。誰が聞きたいのだろうか。って俺は誰に何を言っているのか。とか思っていると駅にいつもの3両編成の電車が入ってきたのだった。

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