第150話 予定変更6 ~近鉄四日市駅14時30分発~ 

……おかしい。

おかしいはずなんだが――何だろうな。俺以外の2人が普通過ぎる。というのだろうか。うん。くつろいでますね。


ちなみに現在はお出かけから帰ってきて俺の家に居る。うん。賢島駅あたりでやっと帰れると……思っていたのだが。何か違う。俺の思っていた未来と違う。


海に遊びに行ったら急遽宿泊して、2日間のお出かけになり。先ほどに家に帰って来たはずなんだが……どうしてこうなっているのか。


少し前に時間を戻すと……俺たちは賢島駅12時30分発の名古屋行き特急。伊勢志摩ライナーで快適に近鉄四日市駅まで帰って来た。14時過ぎに近鉄四日市駅に到着して、そのまま各自の家に帰るため、使い慣れた湯の山線のホームへ移動。


ちなみに……この時点でもおかしいことはあった。湯の山線ホームには当たり前のように海織が付いてきていた。海織の予定では、普通に俺の家に来る予定だったみたいで、何も言わずに当たり前のように一緒に居た。柊も斎宮さんも「それが当たり前でしょ」みたいな感じだったのか全く触れてなかったが……まあこの事に関してはおかしい。ということに入れることの方が現在はおかしいらしく。俺も触れる事を諦めた。とでも言えばいいのか。まあ触れなかったのだが。


もう1つのおかしいは、本当におかしいので触れた方がいいと思う。って、おかしいと俺は何回言ったのだろうか?おかしいことが多くて言っていることもおかしくなってきた気がする。


まあ湯の山線ホームでのおかしい事。海織に関しては、今までの日常からおかしいと認定して、もらえなくなったことなのでまあいいだろう。


でももう1つ。おかしいと言っていい事があるかと。現在は家に居ると言ったと思うが。俺以外に2人居るという事。これはおかしいと言っていいはずだ。うん。


うん。ホント。おかしいしか言ってないからおかしくなってきた……。


えっとだ、つまり今俺の家には海織だけではなく……斎宮さんも何故か俺の部屋に居るということを。


ってはじめから。お出かけの帰りに何故か俺の部屋に海織と斎宮さんが居ると言えばよかったのか。だな。


無駄な事をたくさん話してしまった気がするが。無事に今にたどり着いた。って、なんで柊が消えたかった?そっちの方が気になると?柊が居ない理由を言っておくと……あの時というのか。湯の山線ホームに移動してから20分ほど俺たちは乗り換えの時間待ちがあった。なので、4人で待合室に居ると……偶然、柊が知り合いと遭遇したらしく。そのまま……連れて行かれた。斎宮さんとも面識があったみたいで、斎宮さんも誘われていたが……。


「私はちょっと休みたいからパスかな。柊、いってらっしゃーい」


そんな感じで斎宮さんは柊を見送っていた。そして普通なら――帰ると思うんだよ。うん。斎宮さんは自分の家に帰るはずだった。なのだが……。


柊が居なくなってからしばらくして、近鉄四日市駅14時30分発の湯の山温泉行きの普通電車に3人で乗った。

そして、もちろんだが俺は伊勢川島駅で降りる。あっ、それと、普通に俺の家に来ようとしていた海織も降りる。なので、斎宮さんとは車内で別れるのが普通だと俺は思っていたのだが……。


「沙夜ちゃん遊びに来る?」


伊勢川島駅に着く直前に、海織が突然そんなことを言いだした。


「うん!行く。行く行く!」


……俺の記憶が間違いでは無ければ――近鉄四日市駅に居る時は「疲れた」とか言って柊と別行動を選んだはずなのでが。海織に誘われたときの斎宮さんめっちゃ元気だったのだが……。


「—―うん?」


電車の車内での女の子2人がそんな会話をしていて……あれ。何かおかしいことになっている気が、、、。と俺が思っていると。電車は伊勢川島駅に到着。

そして伊勢川島駅では俺と海織の他に……斎宮さんも降りて、そのまま家まで3人で俺の家まで歩いてきた。


そして現在。俺の部屋では女の子2人がくつろいでいます。


うーん。どうしてこうなったのだろうか。ちょっとこの2日間のお出かけで疲れたのか。説明が変なことになった気がするが。まあ大丈夫だろう。


うん。これからの事をちゃんと話して行こう。過去の事を言っても……俺の部屋で、海織と斎宮さんがくつろいでいるという今は変わらないなので。


「……君。楓君?楓君大丈夫?難しい顔してるけど」


気が付くと海織が俺の隣に居て、心配そうに俺の顔をのぞき込んできていた。いやまあ、この状況説明が大変で、ちょっと頭の中が混乱していた……とかは言えなかったので。


「あ、ごめん。なんでもない大丈夫」

「そう?」

「うん。大丈夫だから」


俺がそう言うと。海織は安心したのか。再度斎宮さんの隣に移動していき――。


「そうだそうだ。沙夜ちゃん沙夜ちゃん。この写真見てみて」

「何何?面白い写真?」


すごく楽しそうにというのか俺の部屋でくつろいでいる女の子2人。抱き枕さんが……はい。女の子2人に挟まれています。ちょっと幸せそうです。はい。


っか、うーん?ここは女の子2人の憩いの場だったのかな?まあいいか。とりあえず片付けをしようと、俺は自分の荷物の片付けを開始した。


すると……。


「—―ひゃあ!?」


……なんだろう?俺の部屋で普通は聞こえてくるはずのない声が聞こえてきた。声の発信源は女の子2人が居るところなのだが……うん。理由を聞く前から……いやな予感しかしていません。


とりあえず、変な声は斎宮さんからというのはあちらを見なくてもわかる。海織の声なら絶対わかるから。そのため声の主は斎宮さんで確定。理由を聞くのは……何か俺の身体が危険サインを出している気がするので――そっと、振り向いてみる。


「……」


部屋でくつろいでいた女の子2人の方を見てみると……うん。俺はすぐに斎宮さんと目が合った。どうやら俺の方を斎宮さんが見ていたらしい。


――俺の方を見ていた。うん?なんかおかしいな。そして斎宮さんの隣に居る海織が……大変悪いニヤニヤをしていた。

あっ、これは何かヤバイ写真を見せたな。と俺の身体のどこかにあるかもしれない。いや反応しているからあるのか。


とりあえず俺の身体にある何かのセンサーが警戒情報を出している。

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