第149話 予定変更5 ~賢島駅12時30分発~
「ふー」
現在は、窓際の椅子に座り休憩中。というのか。やっと一息ついた俺。いやホントに数分前までは大変でした。酔っ払い元気少女となった斎宮さんを止めるのが……うん。
ちなみに、何とか俺が起き上がり。海織をどかす。そして隣に座らせる。って、なんでこんなに海織は軽いのでしょうか。とか思っていたら。斎宮さんがまた少し前と同じように俺の足に抱きついてきて……そのまま大人しくおやすみになりました。はい。俺の足はそんなに寝心地いいのでしょうか……俺にはわかりませんが……。
そして、このままでは――なので、斎宮さんが起きないようにそっと俺は斎宮さんを布団の中に移動させた。まあそしたら、何かいい感じにそのまま今は布団で寝ている斎宮さん。いや、ホント大変だった。
ちなみに、斎宮さんを寝かせたあと。海織は洗面所の方に行っている。いやね、放送禁止。みたいなことがちょっと起こりかけたので……。
なんか浴衣が崩れたというのか。結び目が解けた。みたいなことがありまして……本当に斎宮さんは、海織の浴衣を引っ張っていた様子でして。俺からは見えなかったが。なので、斎宮さんを寝かせた後。うん、ギリギリ見えなかった。いや、決して見たかったわけではない。はい。
急に隣に居た海織から「きゃっ」という小さな声は聞いた。そして「楓君。ちょっと洗面所行ってくるね」と、浴衣をおさえながら、海織は洗面所に消えていきましたとさ。これが先ほどのこと。言う必要なかったかな?まあいいか。
「ふー。危なかった危なかった」
俺がくつろいで、椅子に座っていると、海織が洗面所から出てきた。
「……」
こういう時はなんて答えたらいいんだろうか……と、思っていると海織は俺の前に来た……ってちょっと待って。
「失礼しまーす」
「タイムを要求します」
「なんで?」
「何しようとしてる?」
「楓君の上に座ろうかな?って」
うん。それは今の海織の立ち位置を見たらわかる。ちなみに先ほども言ったが俺は窓際にある椅子に座っている。少し前に海織が柊をお説教?している時に座っていた椅子である。って、おかしいよね?そのまま座るということは俺の――足の上に座るというのか。うん。おかしいことはわかっている。
「失礼しまーす」
俺が少し考えている間に、海織は再度同じことを言って……うん。俺の上に座ってもたれてきた。うん。海織が軽いのは先ほどで十分わかったのだが……。
「なんで一度止まったのにまた座ったのでしょうか?」
「なんでかなー?」
「いやいや、海織どこに座ってるかわかってる?」
「うん。楓君の足の上。正確には……太ももだね。そして楓君にもたれてまーす。快適ー」
「—―俺がおかしいのかな?」
「そうだよ。あー、あれだよ。さっき楓君が私をいじめたからね。その罰だよ」
「……うん?」
罰というのは、多分……頬っぺたを引っ張ったことを言っていると思うのだが……今のこれは嬉しいというか……じゃなくて、罰ゲームでもなんでもない気がするのだが、、、。
「抱きついた方がいいかな?向き変えるよ?」
俺がまた考え事をしていると勝手に新たな動きをしようとする海織。こちらのお方も元気すぎますね。はい。
「海織。本当はちょっと酔ってるとか?」
「さあ?」
「はい、寝なさい」
「えー。まだ眠くないよ?」
それから俺はなんやかんやして、海織を足からおろした。そして、ちょっと脱走した柊を探しに行くことにした。もちろん海織は付いてきている。
まあ、探すと言っても普通に見つかったのだが――。
「柊」
「おー。楓って、宮町さんも居た」
「居まーす」
すると、ささっと移動してきた柊に腕を引っ張られた俺。
「なになに?俺ここでも怒られるみたいな?」
小声でそんなことを言われたのだが……うん。柊よ。海織に弱すぎるというか。何というのか。大変ですね。はい。まあ、脱走したから怒られてもいいかと思うが……。
「……いや、多分ないと思う。っか、斎宮さんは爆睡。以上」
「おつかれー。沙夜は最近飲むとよく甘えてくるんだよ」
「人を間違えないように言っといてもらいたいのですが……」
「いやいや楓なら問題なしだろ」
「問題ある気がするのだが……」
すると、俺たちの後ろから――。
「何2人でこそこそ話してるの?」
「「なんでもありません」」
「??」
男2人。海織には勝てない様子。
それから部屋に3人で戻り。斎宮さん寝てるし。そこそこいい時間にもなったので、俺たち3人も休むことに。そう言えば忘れていたが。俺たち海に遊びに来て泊ってるんだよね。うん。そりゃ、すぐ寝れたわけだ。
翌朝。俺が一番に起きたみたいだが――うん。寝る時は確か別々の布団に居たはずの海織が俺の布団で一緒に寝ていた以外は……平和そうだった。柊は斎宮さんにのしかかり攻撃されていたが……あれは……まあいいか。
それからしばらく――。
「どしたの?楓くん。私の顔何かついてる?」
「……いや、なんでもない」
どうやら斎宮さんは昨日の夜の事はきれいさっぱり忘れている様子だったので……うん。
なんか、ぎこちなくなったらどうしよう。とか思っていたら、斎宮さんを自然と見ていたらしく。視線に気が付いた斎宮さんに声をかけられたら。うん。俺が気にしなければ綺麗に収まるみたいです。気にしないようにしよう。うん。
そして朝ご飯はまたバイキング形式。朝からご飯と味噌汁。焼き魚が食べれました。幸せです。はい。ちなみに女の子2人はアイスに飛びついていました。
――柊?えっと……柊は……フルーツをめっちゃ食ってました。はい。人それぞれ朝ご飯を楽しみましたとさ。
その後は部屋に戻ってきて女の子着替え。準備タイムということで――。
「朝風呂っていいなー」
「うん。めっちゃくつろげる」
男2人大浴場、露天風呂を楽しんできました。
その後は、チャックアウトのち。賢島駅へ。無料送迎があったためあっという間に移動完了。ちなみに、支払いという壁を柊は無事に乗り越えられたみたいです。
「柊。お金ちゃんとあったんだー」
とか斎宮さんに言われていたが……。
「楓君。私はわかってるよ?ありがと。また何かお返しするね?」
「……ははは、何の事かなー」
「楓君。わかりやすいよ――?」
「はい」
海織は俺と柊がこそこそしていたのを見てはないはずなんだが……何か気が付いているみたいです。
そして、このまま帰る。という事にはならず……。
「ペンギン!かわいい!」
「あっ、あの子こけた」
「泳ぐの早いよねー。陸上ではよちよちなのに」
入場してからすぐに女の子2人がペンギンとにらめっこ?しています。
賢島駅から徒歩数分。坂道を上るだけ。俺たち4人は水族館。志摩マリンランドに先ほど入場した。女の子お2人さんが行きたい。ということで来ました。はい。駅から近いからね。
「次は楓君にペンギンの着ぐるみ着せるのもいいかも」
「海織。変なこと考えなくていいから」
「えー。似合うと思うよ?」
「楓も大変だなー」
「ははは……」
何か入ってすぐ。俺はこの先不安なことを言われた気がするが……大丈夫だろうか。まあ、それは今は置いておいて。
その後4人で館内へ、ここはまわるのに1日かかかる。とかいう広さではないので、1周するのにそこまで時間はかからないが。魚を触れることが出来る場所などがあり。そこのゾーンで女の子2人が結構楽しんでいたり。俺がポカーンとクラゲを見ていたら。海織に突っつかれたり。なんかいろいろありつつ。のんびりと4人で館内を回った。
そして、個人的な感想かもしれないが、志摩マリンランドと言えばマンボウ。入り口?でいいのかな。駐車場のところに大きなマンボウの……モニュメント?とかいうのかな。結構大きなものがある。そのようなものを俺は昔から見ていたからか。志摩マリンランドと言えばマンボウのイメージがかなり強い。昔はよく来たからな。家から近いし。ここ出来てからどれくらいあるんだろうか……結構前からあると思うのだが。と、そんなことを思いつつ。マンボウの水槽へ。
「なんか。マンボウ見ていると……和むな」
「めっちゃ壁にぶつかりながら泳いでるよな」
「っか、思っていたよりデカい」
「確かに初めて見たときはめっちゃデカく感じたかな。今は……うん、何度か見てるから慣れてる感もあるが……まあ、でも大きいな」
もちろん女の子2人もお隣にいるので……。
「あっ、ぶつかった」
「なんかかわいいね」
「うんうん。自由気まま?っていうのかな。なんかいいなー、のんびりしてて」
「にしてもデカいよ!」
うん。似たような感想を言い合ってました。しばらくマンボウを見た後は、屋外に出て敷地内にある展望台。ここでは展望所と書かれていた。そこで
そしてお土産売り場。売店では女の子2人がぬいぐるみのところでしばらく楽しそうにしていました。お菓子などを買って賢島駅に戻る4人。駅のコンビニでお昼ご飯を買ってから――。
賢島駅12時30分発の名古屋行き特急。伊勢志摩ライナーの特急券を購入。始発駅ということもあり。3~4人用のサロン席。グループ専用席が空いていたのでそこの座席を買った。
まだお昼だったからか。俺たちが車内に入った時は俺たち以外には、誰もまだ車内には人が居なかったので、しばらく写真撮影会が行われていました。主に俺と柊がカメラマンですね。はい。
そして、車内でお昼ご飯を食べつつ帰りましたとさ。長かったー。うん。やっと帰れそうです。
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