case10

 タクシーを降りて私が先導し2人のお客様を境内の中へとお連れしました。私は懐中電灯を照らしながら、辺りを見てはお客様を怖がらせようと説明をしながら歩くんですが、私が一番怖がってましたね笑


 もう、手が震えてるから懐中電灯の照らし出す光がこー揺れるんですね。お客様はあまり気にしなかったみたいですが、肝心の案内役の私が震えてはもうだめですからね笑


 「お客様、お客様怖いですよね。もう、ここに訪れるお客様はみんな怖いて言うんですよ。侍の幽霊は見えましたか?この辺りがよく目撃される場所なんですよ?あの辺り見えますか?あのちょうど柱の横辺り。あそこをよーく見ると人の形みたいなのが浮き出てませんか?」


私は適当にそう言ってはお客様を怖がらせようとしました。ただ、今思えばあの時の私の態度が後々に起こる怪奇現象を引き起こしてしまったのかもしれませんね・・

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る