case2

で、その日の夜勤業務を終えて会社で日報を書いて私はあの女性お客から貰った紅白の饅頭を持って自宅に帰ったんですよ。夜勤明けですからね、私は日本酒を持ってきて、その紅白の饅頭と鯖の缶詰を酒の肴にして食べました。


ちょうど朝早い時間帯ですからね。私は朝のニュースを見るのが日課なのでニュースを見ながら一杯やってたんですが、速報のテロップニュースが画面の上に流れはじめたんですよ。


また地震か何かかなと思ってたら、アナウンサーの読み上げる声を聞いて私は思わず耳を疑いました。


 "えー番組の途中ですがここで緊急ニュースをお伝えします。K県O町で起きてた連続通り魔事件の容疑者の女を先程警察が逮捕しました。"


その時テレビに映った団地のその犯人の家がまさしく私が最後に降ろしたお客様の家だったんです。しかも女の特徴も全て一致してる。私はあの女の客だと確信しましたね。あの女の祝いていうのは・・捕まる少し前に私があの女を乗せた近くの路上で中年の男性が何者かに刺されて亡くなったみたいなんですよ。ニュースで知りました。その犯人が無事にその犯罪を犯したお祝いに紅白の饅頭を自分のために買ったのかと思ったら私の背筋は凍りつき、とっさにその紅白饅頭を食べるのをやめゴミ箱へ捨てました。



今思うとまさか殺人犯人を乗せてたなんて思いだすだけで鳥肌が立ちます・・


以上が私の体験話です。


 

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