第2話 暴走コンビ

ホノミが教室に戻っても、ジクウとバウトは当然いなかった。



今日は自習だから、あの二人はサボったのだ。



ワルぶってはいるが、実はワルになりきれない奴らなのである。



ホノミに、隣の席のミユウが話しかけてきた。



ミユウ「ねぇホノミ、あの二人はまた体育館裏だったの?」



ホノミ「えぇ…相変わらずタバコの形したチョコレートくわえてたわ。」



ミユウ「まったく…困ったもんよね。」



なにかと世話好きなクウロが話しに加わってきた。



クウロ「またあの二人の話し?」



ホノミ「そうなのよクウロ。」



ミユウ「本当に…あの二人は…。」



クウロ「僕が連れ戻して来ようか?」



ホノミ「ほっといてイイわよ。あんな奴ら。」



すると教室のドアが乱暴に開いた。

これには室内の生徒達も驚き、ドアを見る。

立っていたのは…。



バウト「ワッショイワッショイ!」



ジクウ「テメエラ全員ダンシングだ!」



ホノミ「もうアッタマきた…。」



ミユウ「同感よ。」



ホノミとミユウが拳を握りしめ、ジクウとバウトに近寄っていく。



10分後…。



ジクウとバウトは教室の隅で正座させられていた…。



ジクウ「ホントすいませんでした!」



バウト「ほんのちょっと目立ちたかっただけなんです!」



ホノミ「毎回毎回…。アンタら何かに一生懸命になるって事ないの?」



ジクウ「ワルぶるのに必死です!」



ミユウ「イスで殴るわよ?」



バウト「うひゃあ!お助けぇ!」



ホノミ「ちょっとクウロ!何とかして!」



クウロ「はいはい。まったく…落ち着きがないね。ジクウもバウトも。」



ジクウ「出たな政府の犬め!」



ミユウ「誰が政府だ…。」



クウロ「パワーは有り余ってるから、違う方に向けばね…。」



そう言いながらクウロは考えこんだ。

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