「集まれ仲間! 裸女のチーム」
堕夜は華奈と一緒に並んで、田舎風景の町を歩きながら会話をする。
「この時代に来る前に、本当に仲間になってくれそうな巨大裸体ヒロイン因子を持った人はいなかったの?」
「三人だけいた、でもなんとなく扱いにくいというか、面倒な人たちというか」
「どんな具合に?」
「一人は『
「他の二人は?」
「『
◇◇◇◇◇◇
華奈と堕夜は、少しづつ町っぽくなってきた、店舗が増えている場所にやって来た。
堕夜が光線銃のようなモノを取り出すと、周囲を探りながら呟く。
「この近くに裸女反応がある、この一見光線銃に……巨大裸女ヒロイン因子を体に秘めた女が……いたっ! あのファミレスの窓の前に立って胸を揉んでいる変態女」
堕夜が示した先には、ファミレスの窓ガラスに映る自分の姿に、恍惚とした表情を浮かべながら胸を揉み回している女がいた。
女の呟く喘ぐ声が聞こえてきた。
「もう、我慢できない……はぁはぁ」
衣服のボタンに手をかけて、ボタンを外しはじめたのを見て華奈は慌てて女性を制止する。
「野外露出するなら、こんな人目がある場所で脱いじゃダメ!」
◇◇◇◇◇◇
ガラスに映る自分の姿に、恍惚とした表情を浮かべていた女性は自分のコトを。
『
「あたしは、鏡の国の住人と三次元人のハーフなんです、鏡や光の力を持っているんです」
堕夜が、光線銃型の因子測定器を未羅に向ける、数値のゲージ値がMAXを示す。
「あなたは、巨大裸体ヒロイン因子を持っている……あなたを探していた、あたしの仲間になって。ヒーローガールの出番です……あたしの仲間になれば、巨大化して好きなだけ見てもらえるから」
嬉々とした表情に変わる未羅。
「なります、仲間になります鏡に映った、あたしの恥ずかしい姿を大衆に見せられるなら。包み隠さず、あたしのすべてを鏡に映して」
華奈が未羅に言った。
「あのねぇ、女の子なんだから少しは慎みを持って、上半身と下半身の大事な場所は手で隠して」
「大事な場所ってどこですか? 上半身は胸だとわかりますが、下半身はどこを手で隠せばいいんですか? 具体的な場所の名称をピンポイントで言ってください」
真赤になった華奈が怒鳴る。
「言えるか! 具体的な名称なんて! 恥ずかしくて」
こうして、加賀美 未羅が仲間になった。
◇◇◇◇◇◇
次の仲間を探して町を歩く、堕夜、華奈、未羅の三人はガソリンスタンドで客となにやら、揉めている女性従業員に遭遇した。
「喧嘩上等だ、あたいは昔から熱い女だ、髪を赤く染めているのが悪いだと……てめぇ、ジュラ紀の人間か! 骨の
女性従業員の全身から炎が吹き出す。
すかさず、走ってきた店長が女性従業員に向かって怒鳴る。
「おまえは、クビだぁぁぁ!」
◇◇◇◇◇◇
数分後──ガソリンスタンド隣にある公園のベンチに裸で
ペットボトルの炭酸飲料を飲みながら、ぼやく女性従業員の声が近づいていく堕夜たちの耳に聞こえてきた。
「また、やっちまった……つい、カッとなると着ている服を燃やして裸になっちまう、この短気な性格を直さないといけないな……えーと、予備の着替え服は」
スポーツバックから、下着を取り出している炎の女に、光線銃型の測定器を向けて堕夜が言った。
「巨大裸女ヒロイン因子反応あり! 計測不能数値の熱い女」
炎の女が立ち上がって堕夜たちを睨む。
「あぁん、なんだおまえたちは。そんなに炎で着ている服を燃やして裸になる女が珍しいか」
「うん、珍しい」
「てめぇ、タイマン上等だ」
炎の女──『
華奈が焔に質問する。
「熱くないの?」
「あちぃよ、でも根性と気力で我慢する」
堕夜が言った。
「その炎の熱い力、役立てたくはないか……巨大裸女になって」
「おもしれぇ、でっかくなって。あたいの股間から吹き出す
こうして、火炎竜 焔が堕夜の仲間になった。
◇◇◇◇◇◇
堕夜と華奈の仲間探しは続く。
光線銃型の測定数値を見ていた堕夜が、首をかしげる。
「なんか、変な反応があった……数値は未羅や焔と同じくらい高いけれど。人間の反応と違う? これって、機械生命体?」
向こうから綺麗なお姉さんが、モデルのような歩き方で近づいてくるのが見えた。
歩いてくる整った顔立ちの女性を見て、未羅が言った。
「あたし、あの人知っている……グラビアモデルの『エース・ジャンユ』だ」
金髪美女のジャンユは、堕夜の前に来るとピタッと止まった。
強烈な巨大裸女反応……ジャンユが言った。
「あなたたちを、逆探していた……うちは健全なグラビアアイドルで水着姿を晒しているけれど、もう水着姿じゃ満足できなくなってきている……うちの本当の姿を見ても、仲間にしてくれるか。これから試す」
そう言うと、機械生命体のジャンユは水着胸をパカッと開けて内部を見せた。
ジャンユの内部には歯車が回っていて、ピストンが上下していた。
「どうだ、うちの本当の姿を見てビビッたか? うちのキャッチコピーは『遠い星からの贈り物』や」
「別にビビらない」
「じゃあ、これならどうだ」
ジャンユは、少し腰を屈めると、ヘソに指を突っ込んで、剣の柄を引っ張り出した。
恍惚とした表情で、ヘソの穴から武器を引っ張り出す機械生命体。
「んぁぁ、まだ出てくるぞ……んぁぁぁ」
ズルッと、飴色のオイル粘液で濡れた直剣がジャンユの体の中から出る。
「はぁはぁ……槍とかミサイルも出そうと思えば出せるぞ、どうだこんな、うちみたいなグラビアアイドルでも仲間に迎え入れてくれるか? グラビアアイドルじゃなくて、自分を開放した巨大ヌードアイドルとして多くの視線に晒されたい」
堕夜がピースサインを出す。
「大歓迎、こちらこそよろしく」
こうして、未羅、焔、ジャンユの三人が堕夜と一緒に未来へ行く仲間になった。
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