文通その1

荼八

一夜目

火が灯る その言葉がとても似合う感覚でした


ぽつりと浮かぶその情景と

薄水色が解ける


よく似合っている

お決まりの台詞を吐く

自分の無力さに

嘆くことも出来ないほどに

魅力的で可愛らしい

笑顔とその暴力的な程の

熱意に私は屈伏してしまいそうです


今夜 認める文章には

二度と会うことはありません


だからこそ 今を言葉にします。


こことは違って真っ暗な夜です


波が崖を砕く音

磯の匂い

遠くを照らす灯台


誰かが僕を悪人にすることはありませんでした


ですが 僕の持っている

モノ は自分で言うのも何ですが それは邪悪で 一度露顕して仕舞えば 一瞬で今までの時間を葬り 手放す切っ掛けとなる モノ です


僕はそれが 恐ろしく 醜く

そして 憎いのです


ある人の鞄の様に

僕を縛る 人からの目線

意見 が 正しい人 として

成立させてくれてる


加害者の贖罪は

一生の大いなる時間に

寄り添い 蝕み

抑制し 縛り

自由と云う二文字から

遠ざけ 突き放すのです


あの子のリストカット と

この文章は別の意味をもち


他者から見れば 類似 に価する そんな 表現 を誰かにさらけ出すことが

私は許せません


それでも 続けることにしたのです


私は その為に いきています


一人で背負わないでといけないことと思うのがこの日本では一般的だと認識はして居ます


だが 彼らはそうはしませんでした


僕もいや私もその様に

私の思想にあやかろうと

思います


僕は死にません

正確には死ねません

それが許されるためでも

あり 許してはいけないからです


私の中に眠る

明かりが

手元に届き

熱を奪うまでは


夜が開ける音が

また聞こえてきます

燦々と身を焦がす

太陽の中でも

いつの日かに灯った

あの火は耀続けています

そして私は夜を求めるのです

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