何故か学年一の超絶美少女に付きまとわれるんだが?!

葉月琴葉

恋バナ!!

 あれは、よく晴れた夏の頃。

「ねぇ、三井君!」

 笑顔で話し掛けてくる少女は鴫谷しぎやさん。

「ん?」

「話そう!!」

 いきなり訳の分からないことを彼女は言い始めた。

「へ?」

 突拍子の無い彼女の発言に間抜けな声が出てしまった。


「だから!私と話そ?」

 この時の俺は知らなかった、まさかこの少女に恋をするなんて。


 「あ!おはよー三井く~ん!」

 俺を見かけて、鴫谷は元気に手を振り走ってくる。

「おはよ!おはよ!」

 彼女は俺の手を取りぴょんぴょん跳ねている。

「うん。おはよ」

 俺は彼女に挨拶をし、自席に着いた。

「ねぇねぇ。話そうよー」

 彼女は俺の前の席に後ろを向いて座った。

「いいけど…何話す?」

 別に話すことは構わないんだが、トーク内容がないとなぁ。

「んー。恋バナとか?」

「却下!」

「えー!何でよぉ!!」

「俺は別に良いんだけど、一方的に聞くのは悪いでしょ?」

「それでいいのに」

 鴫谷は恥じらいの表情を見せながら、指弄りをしながら応えた。


 ここでチャイムが鳴り二人の話は終わりを迎えた。

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