カップ麺が五分のやつ→これじゃ間に合わない、地球滅亡に。
紹介文のこの落差からもうやられました。
一言で言えばセカイ系的SF。ただ、詳細はいい感じにカットして、SF色はエッセンス程度にしかない(ように見せてる)ので、読みやすい。
しかし、これってすごいことだと思う。カットはしてるけど、『人間`三原則』だの『四畳半テラフォーミング』だの、なんかわくわくするワードが贅沢に盛り込まれてる。いや、それぞれのワード中心にして一本話が作れるんじゃないかとも思うのだけど、前面には出さず、ただ「彼女のために世界を滅ぼす」という舞台設定にしかしていない。
すごい。
イセエビで出汁だけとるくらいすごい。
匠!
短い話の中に濃縮された要素にぶん回されて、一気に読まされてしまいました。
正直、最初は照会文だけで、世界滅亡する直前にカップ麺もって立ち尽くす姿とかを想像して笑っちゃったけど、いやいや、内容は熱く切ないボーイミーツガール。
まさに、蒸らしが足りないけどお湯ばかり熱い固めの麺をすするが如く。
ごちそうさまでした。