7話 作戦会議と流言
作戦会議と流言
「まず作戦を説明する。正門から堂々と突破する。そこを守るのは3人の強者だ、一人は、スゴンド・ソルダ、槍の使い手で、千里眼を持っているそうだ。一人は、アーム・ソーブル、生命力の吸収ができるそうだ。一人は、杉谷 真美、防衛面が優れているそうだ。だが、ここを突破すれば、洗脳をしている太閤に近づける」
机の上に置かれている、見取り図(5段あり、ホログラムで生成されている)を見てみると、
「え、正面から? どうして?」
すると、もう一枚の、一番下にある見取り図をタッチして、拡大した。
「地下に搬入口が有るらしいんだ。だが、そこから入るのは困難だ」
「ああ、確かにね。とても攻め入れそうにないわ」
図面を見ると、隠れる場所のない、道が続き、入り口には敵が隠れる場所、検問があることが分かる。
「なら、正面から入るのが定石ね。なら私たちが、そいつらを抑えるわ。私たちみたいなぽっと出の人間はそこで捨て石にしちゃってよ」
「……分かった。だが、その考えには穴があるがな」
「どういう事?」
「ぽっと出に背中を任せられるか、という話もあるという事だ。まあ私は君たちを信じているからな」
「OK」
「で、中では、まず洗脳を行っている、太閤を倒す。次に、太陽の騎士を私が抑える。その隙に皆で太陽を固定した奴を倒す。この作戦で行くぞ」
「了解!」
「御意」
「承知」
よし、会議終わったわね。じゃあ私は革命軍のみんなと話そうかしら? そう考えつつ、通路に出ると、ちょうどいいところに、最初に声をかけてきた青年がいた。
「あ、君は、機工使いだな、聞いたよ、門番と戦ってくれるそうだな。ありがとう! あいつら強すぎて、手も足も出なかったんだ」
「そうなの?」
勝てるかしら? それは置いといて、
「そういえば、どうしてあなたたちは、反乱軍をしているのかしら?」
「ああそれは、この世界、自由がないんだ。けど、ここの世界の一般人は仕事を出来る事、服を着れること、住処がある事、食べ物が食べられることに満足していて、自由を知らない。だから、僕たちが反乱するしかなかったんだ。皆自由を知らないからな。僕は自由を知ったから、その自由の楽しさを皆にも知ってもらいたいんだ」
「じゃあ自由のために戦っているのね」
これは良い事聞いたわ。これで、
「でもいいのかしら?」
不信感を少し焚き付けるわよ。
「ん? 何がだい?」
「この戦いの後、自由はないと思うわよ?」
「どういう事だ?」
よし、人通りの少ない通路まで、付いて来てくれたわ。ここから詳しい話をしていくべきね。
「だって、円卓機工って、機械世界からの侵略軍で、戦いが終わった後は、機械世界の支配下にはいるって事になるわね」
「そ、そうなのか? だが」
「そして、機械世界は他の世界に侵略しようとしているわ。だから、あなたたちは、先兵や労働力として、搾取されることになるわね」
「そ、そんな事!」
心が揺らいでいそうね。これなら、
「あるわよ。けど大丈夫よ。この戦いの後で、裏切れば、この世界は奪われずに済むわ」
まあ、嘘だけど。恐らく、弱体化したこの世界を、円卓機工が見逃すはずがない。持ちこたえて数日かしら?
「そう、なのか? ……いや少し考えさせてくれ……」
「うん? 私はただ可能性を言っただけで、回答は求めては無いわ、じゃあね」
私は堂々とした態度で立ち去った。結構緊張したー! これは大事なことだからやらなきゃだけど、しんどいわー。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます