10話 夜の話
10話 夜の話
「ふぅーっ終わったわね、ベットが心地いいわ」
宴会が終わってから、文にもらった端末をいじっていると、
「ん、って、ええ?」
「ど、どうしたの。式」
「追いかけている反応が、近くにあるのよ。少し外見てくるわね」
そーっと、そーっと、見つからないように暗い廊下を歩く、そして外に出ると、
『ウーウーウー! 侵入者発見、侵入者発見! Aブロックのドアから侵入」
え、侵入者? Aブロックって……ここじゃない! ああ、私に反応したのね。これは逃げずに待っておかないと! ってもう来た!
「ととと止まりなさい! さもないと撃つよ! 本当だよ!」
「いや、私外に出ようと思って、ごめんね」
「え、ってああ、今日捕まえた人たちだぁ。あ、そうか、夜は出れないって話してなかったね。ああ、とりあえず、皆に連絡するよ」
「ごめんね、お願い」
「あ、私、蒼龍。Aブロック見に行ったんだ。うん、で外に出ようとしていた、えーっと、名前、なんだっけ?」
「私は、黄井 式よ」
「式さんが、外に出たかったみたい。うん、そうなんだ、そうそう、それじゃあ伝えておくね」
ぽち、通話を切った音がするわね。で、
「式さん、伝言だよ。夜は出れないからあきらめてって、あと私が付いて行って、皆にも、夜は外に出れないってこと伝えるよ」
「ありがとうね」
「こちらこそごめんね。伝え忘れてて。でもなんで、外に出たかったのかな?」
「それがね、探している反応が近くにあったのよ。多分これが、えーっと確か探している人の反応なんだけど、名前忘れたわ」
「探している人なのに名前忘れたの? まあいいや、どっちにしろ、明日の朝まで出られないから、その時間まで待っててね」
「そうね」
端末を見ても、今は動いていないわね。なら、
「いいわ、明日まで待つわ」
「ありがとうね」
さて部屋に戻ろうかしら。で蒼龍が付いて来て、皆に説明してくれたわ。
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