徒然なるままに、新作構想まで自らネタバレするでござる。

どーもー。リアル並に軽妙な語り口で畳みかけていく所が、一部の人達には絶賛だったり、そうでもなかったりするエッセイのコーナーでーす。気づいたら、だんだん回数ってもんが出来上がりつつありますね笑。需要があるんだか、ないんだか、そんな事知ったこっちゃないですが、皆さーん、モリモリ、執筆してますかー?そーですかー。いいと思いまーす。(てきとー(定番))


 僕は、と言うと、コピー用紙に構想をメモ書きしていたものが、埋まりに埋まって、ちょっとした、不幸の手紙くらいの迫力も増してきているので、もしかしたら、そろそろ、書き始めた方が早いのかなぁなんて思う、秋深まりし、芸術の秋です。ただ、ある程度、書いてきて思うのは、これ、こういった執筆活動もはじめたおかげのご縁で繋がった作家さんがTwitterで呟いていた事の受け売りなんですが、特に、長編ってのは、書いてるうちに、必ず、どっかで鬱になる、って現象の事なんですよね。これ、自分だけじゃないんだなとも思えましたが、それがよぎると筆もためらうって所はあります。ま、実際、筆なんて持って書いてるわけではないんですけども。




 やっぱ、なんていうのかな。所謂、暗いシーン、辛いシーンなんてものを描き出している時、それらの登場人物に思い入れもあればあるほど、実際の自分の自己体験も相俟って余計につらくなる、って所、あるんではないでしょうか。「2つの月」のみならず「太陽の帝国」も、特に「太陽の帝国Ⅱ」を描いている時だったのですが、それまでの主人公クラスに、「本庄冬武」って言う人間が持つ自己、自我、生い立ちみたいなものは投影した、もしくは、投影してしまった、ので、言わば、もういいだろうという事で、ご覧になれば解ると思うのですが、「太陽の帝国Ⅱ」の当初は、これまで、自分が接してきた、主に女友達たちの特徴をひとまとめにした主人公ではじめる事で、第三視点の描写への挑戦という事も相俟って、余計、「本庄冬武」要素は控えようと思っていたんです。ただ、進行するにあたって、ある音楽仲間が、「トムは『純粋な悪』だからな(笑)」なんて事を言ってたなーなんて事をよぎらせてみせた時、”・・・それはどうこうことなんだろ。そして、ヒールとしてのオレってのがいたらどんななるんだろ・・・!”という興味が抑制きかない事となってしまい、言わば「もう一人の主人公」は結局、「本庄冬武」って事になってしまいました笑。



 そして、そんな「もう一人の主人公」、多分、僕が描き出してきた、少なくとも「太陽の帝国」というファンタジー世界の中では、最強クラスの力の持ち主、言わば、チートだと思うのですが、彼が、ある悲しみに耐えきれず、大暴れに暴れるシーンがあります。これを書いていた時ですかねー。他にも色々、思い当たる節はあれど、とうとう、突然、ぶっ倒れてしまったものです苦笑





 現実的な日常のストレスもさることながら、その回の「描写」では、あまり思い出したくない過去もほじくり出さなければ描けないシーンだったので、要するに、「話に入り込み過ぎた」という現象になるかとは思うのですが、あれには参りました笑。もう、あんな事には陥りたくないんですよねー。ただ、いつぞやかの稿でも述べたと記憶しておるのですが、「太陽の帝国Ⅱ」での最終章、「チーモの夏休み」で、ひょっこりと現れたチーモというキャラクター自体の描写がそうである様に、また、その後に続く短編、「そして、猫しかいなくなった。(時々、かなり犬もいる)」や「永遠のWOODSTOCK」の世界観なども言わずもがなですが、何がしかの毒気は綺麗に抜かれた状況に、今、立っているかと思うんです。そして、楽曲と執筆の決定的に違う点って、「ループはあってならないもの」、正直、その一点に尽きるのみなんでないでしょうか。




 歌、音楽ってのは、出来上がった後に歌い込みという作業もありますし、編曲のあり様などで、いくらでも焼きまわしすら可能なのが音楽で、クラシックなんて、その最たるものであったりすると思うのですが、なんていうか、「常に新曲が求められる状態」ってのが、この執筆世界の定石なのかな、と。そこはシビアですよね。もっと言えば、一発かましたネタは、もう扱えないというか、まぁ、扱ってもいいんでしょうけど、”・・・こんな話、前もなかった?”って読者に言われるオチ付きな気がします。




 色々とやってみたい候補作も他にあるのですが、次回も一番描いてみたい所は、結局、宇宙、異星、そういったSF系の類のものであったりするのです。と、なると、主に、「太陽の帝国」、「太陽の帝国Ⅱ」で、とっくに展開したエピソードを再び連想させるようなシーンはなるべく避けたいって事になりますよね。と、なると、これまでのようなしんどさは無かったりするのかなぁ、っていうか、無いと良いなぁ笑、とか思います。否、無論、楽しいから書いてるのであって、気づいたら、言わば、木乃伊取りが木乃伊になってた類の事ですから、尚更なんですよね。




 て、いうか、身もふたもない事と言うか、当たり前と言うか、僕が本を書き上げた所で、世界には、どうって事ないんだって事を実感している様な所、あります笑。



 これは「2つの月」の中でも、主人公に言わせてるんですけど、シンガーソングライターっていうポジションって、作詞家、作曲家という枠にも収まらない故に、無論、歌手性は求められるにしろ、厳密に言えば歌手でもないし、言わば、作り手である以上、少なからずの「作家性」がなければ、なかなかこなせません。だから作家である以上、パラノイアである事は避けられないんですよね。で、楽曲制作って、いい歌に限って、作業が5分もかからずに完成したりして、「ライブ」って言うパフォーマンスもある以上、作品を披露するまでの時間も小説より早かったりするし、その披露する環境も、楽器を演奏する、もしくは喉を使う、等といった肉体を通して行われる事で、言わば、「発散力」とも言えるものが、執筆とは明らかに違う、というのを肌で感じました。



 小説の完結した瞬間の快感は、ライブとは全く違う最高な気分となるのに関わらず、です。レコーディングが終わった瞬間に近いと言えば近いけど、また異なる次元ですねー。



 何が言いたいかと言うと笑、最初にそんな事がよぎったのは、「太陽の帝国」の執筆中であったと記憶しています。以前も述べた通り、僕が、今ある既存のものに、ある意味、斬り込みをいれたいという考えから、練りに練って、結果、編み出した百合設定、「ヒミイヨ」を描き出している最中の事でありました。自分としては、そこにある種のメッセージをこめたいという思いもあったから、展開もさせていったわけですが、自分の中のパラノイア君が、”・・・これは、もしや、神の逆鱗にも触れる世界かもしれん・・・!”なんて妄想に取りつかれはじめたら、もう、大変です笑。「太陽の帝国Ⅱ」でも、生死にかかわるナイーブな描写を手掛けている時、”・・・これは、おれの身辺で近々同じ事が起こる前触れなのかもしれん・・・!”なんて、パラノイア君は勝手に苦しんでくれて、結果、全て完結して一か月以上経ちますが、何も起きていないという「現実」の事です笑。むしろ、突発性難聴なんて、ここ直近で具合が良くなってるくらいです笑。


 遡れば、「2つの月」の時ですら、その内容の一遍の、赤裸々な我が半生の告白の内容と、エンディングでの世界観、そして、去年の、おりしもクリスマスイブに発表できたという事も相俟って、”・・・ああ。オレ、もう、近々神に呼ばれる(死ぬ)な笑。”なんて、満足気に、自分の世界に浸っていたものですが、どっこい、全然、僕は尚生きている、という事なんですよね笑。




所詮、そういう事である、と笑。





 まぁ、文芸活動自体は、未だ一年にもならない、ペーペーな訳ですが、「肩の力は抜けてきた」と言っていいのかな、と。逆に、初っ端で、かなり濃いものをたて続けにぶちまける事が出来て、加えて経験則で、「新作」はこれまでほど、自分の中の妄想狂野郎に苦しまずに、そこは淡々と描きたいですねー。



 青い空には太陽が三つほどあり、トタン屋根や木造住宅のアパートが立ち並ぶ街並からひょっこり覗く、銭湯の煙突からは、黙々と煙ものぞかせる中、季節が夏しかない、その星に生まれた少年は、授業をさぼり、屋上でタバコをくゆらせたりしながら寝そべっていて、幼馴染である、猫耳に尻尾も生やした、異星人との交配種族である少女が、それを見つけて説教するシーンから、新作ははじまる予定です。めんどくさそうにそれに答える少年のそばには、矢張、ギターケースなどあるかもしれません。やっぱり楽しく書きたいっすねー。彼、彼女達に思い入れを強くしていくなら尚更、大事なのは、「余計な妄想厳禁」ですな(笑)

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