02 スクールライフ
僕の幼馴染達は入学試験をクリアして、無事入学してしまった。
幼いころから人助けと魔物退治をこなしていたから、無駄に実力がついてしまっているのだ。
僕?
そんな阿保共に付き合わされた弊害で、危なげなく合格だよ!
その点だけはありがとうございました!
そんなこんなで通う事になった勇者養成学校の 教室でのひと時。
「勇者になれるのは、学校でトップクラスの成績をたたき出したものだけらしいわ。当然よね」
はぁ、そうですか。
隣でそんな事をつぶやいているのは、僕の幼馴染(お嬢様)だ。
このお嬢様はお嬢様なのに、ぜんぜんお嬢様してくれないお嬢様だ。
木刀片手に、素振りと剣術を極めたお嬢様は、勇者へのあこがれを忘れないまま成長。
とうとうこんな学校に通う羽目になってしまったのだ。
「俺はトップじゃなくても良いんだけどな。俺がなりたいのは騎士だし」
こっちは、幼馴染(馬鹿)だ。
馬鹿っぽい思考で、馬鹿っぽい事に、馬鹿丸出しの動機で、なんか恰好いいよなって感じで入学した。
馬鹿だろ。こいつ。
「勇者になれなかった人たちは、騎士に就職するんだもんな。だから、俺は騎士になる」
さいですか。
そんな二人の幼馴染を持つ僕は、毎日気苦労が絶えない。
どしゃーん。がらがら、どかーん。
ほら、なんか荒事の気配がした瞬間に、幼馴染ズが席を立つ。
「あっちで、喧嘩が起こったぞ!」
「誰か、とめて!」
で、他の生徒がこんな叫びをあげると、こういう流れになる。
「大変。怪我をする前にとめなくちゃ!」
「おっ、何だなんだ、俺もいくいく」
僕は走り出そうとした二人の首根っこを掴んだ。
思った傍から、何も把握せずに巻き込まれに行くな。
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