第21話「リプ」

ピロン。再び着信音。

「間違ってたらごめんだけど今日誕生日だったらおめでとう」

………え?

天日子からリプが来たんですけど。は?え?ちょ、マ?…え?おい!俺の親指!さっきから何ミスってんだよ!震えてないでちゃんとフリック入力しろっ!

「あ、ありがとう!てか何で知ってるの???俺の誕生日」

「ツイッターでめちゃアピールしてたじゃんw」

「え?もしかして…巡回してる?」

「内緒😘」

ピロン!ピロン!さっきから俺のツイートが物凄い勢いで誰かにリツイートされてる。天日子と絡んだことで監視厨に見つかってしまったのだ。ピロン!ピロン!どうやって着信設定を切るんだっけ?ピロン!ピロン!それは後でいい!とりあえず今は感謝を伝えねば!

「天日子ありがとう!雑談楽しかった!好き!おやすみ!」

さっきから腋汗が止まらない。あの天日子から俺宛にリプが来た。しかも誕生日を祝ってくれた。気まぐれで返信してるのはたまに見るけど、有名人からリプを貰うってこんなに高揚するものなのか?とりあえずさっきの天日子のツイートをお気に入りに保存した。いや、お気に入りだけじゃダメだ。ツイートを削除した時の為にちゃんとスクショも撮っておこう。もしも携帯が壊れた時の為にスクショ画像をパソコンに転送して保存しておいた方がいいのではないだろうか。もしもパソコンが壊れた時の為にUSBメモリにもコピーして保存しておいた方がいいのかもしれない。なんかテンション上がって眠れそうにないからもう一回コンビニに行ってスイーツとビールを買おう。今夜は最高の誕生日だ。

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