(旧)人狗草紙 ―恒月子守唄―
尾東拓山
恒月子守唄
まえがき
本作「恒月子守唄」は、短編連作である『人狗草紙』の一編となります。
冒頭に引用する史料は、実在のものと筆者による創作物とが併用されます。実在の史料の引用に際しては、引用文末の括弧内に、
「著者・校訂者・編纂者名―『書名』―出版社名―刊行年―引用頁番号」
を出典として明記しております。
筆者の創作物に関しては、引用文末の出典表記がより簡素となっております。これは引用として掲出した書物が実在しないためであり、実在の著作物との差別化を図った結果です。誤解を招きかねない方法ですが、皆様のご理解とご海容をお願い申し上げます。
創作・執筆に際して、歴史・民俗学研究者の方々の研究と、刊本史料集からの多大な恩恵に浴しました。記して謝辞に代えさせて頂きます。
「恒月子守唄」――主な登場人物
主人公。愛宕山の天狗から育てられた人狗。
京都で土倉(金融業者)を営む。実は歩き巫女であり、巷間〝恒月の君〟と称されている。
武冬
麻乃の土倉で働く。政綱の友人。女主人の麻乃を、娘のように大事に思っている。
康光
麻乃の土倉で働く。政綱の友人。福の神のような穏やかな顔つきで、絵が得意。
久友
麻乃の土倉で働く。政綱の友人。顔はいかついが温厚な男。
次郎
麻乃の土倉の新参者で武冬の養子。数え年十一歳の少年。
平
池田宿に別宅を持つ武士。宿で噂になっている女の幽霊について、政綱に相談を持ちかける。
あさ
池田宿の南、大小の沼沢を持つ遠州平野に現れた幽霊。
安高
池田宿北方の村に住む名主。あさの父親。
たけ
安高の二女。姉あさの夢をみる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます