鏡の向こう側のあなた、昼下がりの雷

春嵐

01 start & epilogue.

 夢から、覚めた。


 また、いつものように。日常が始まる。


 準備をして。鏡の前に立つ。なんとも、ふぬけた顔。


「はあ」


 さっきの夢。また、戻りたい感覚。


「なんで」


 なんでずっと、夢の中に、いられないのだろう。


 夢の中にいられたら。


 それだけで。


 幸せなのに。


 鏡に映る自分。


 死にたい気分。

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