第11話謎の本
とある少年、世界の謎についての答えが全て記してある本を拾った
少年は歓喜した。これで俺は世界を支配できると・・・
少年は、来る日も来る日もその本を読みふけった
来る日も来る日も、少年は読みふけり、ついに老年に達してしまった
読書をしすぎたせいで、目はほとんど見えなくなった
しかし、その本は一向に読み終わらない
その老人はついに本を読むのを止めた。キリがないからだ
その老人、とある晴れた秋の夕暮れ、公園のベンチに座っていた
すると少女がやってきて、質問した
「おじいちゃん、地球はどうして丸いの?」
「さて~どうしてじゃったかのぅ」
この老人、記憶力も衰え、読書で培った知性も残り少ない
「な~んだ、おじいちゃん何にも知らないのね」
「ふぉ、ふぉ、ふぉ、すまんな、お嬢ちゃん」
「いいのよ。おじいちゃんはたくさんのことを知りすぎて
もうおなかいっぱいなのね」
そういうと少女はほほ笑んで、去っていった
この老人、公園のベンチで自分の一生を振り返ってみた
「まぁ、悔いのない人生だった。あの本は楽しかった。私の全てだ」
実はあの本の最後に不老不死の方法が書いてあったのだが、
この老人は知る由もない
老人は、この公園で眠るようにして一生を終えた
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