兄妹とまっひー

「ゴメン。一番上の妹なんだけど、麻李南まりながどうしても会いたいって…」


「うっわ、うっわ、まっひーめちゃ美人!!!写真よりイケメン!!!」


「………………まっひー?」


「ま、まっひー?えっかわ。麻李南ズルい!」


「………えっ?」


「イイ…これはイイ………もう、お兄のくせになんて美人捕まえて!」


「それは俺も思う」


「………はじめまして」


「あっ、初めまして!麻李南です。まっひー、私とも仲良くしてね!」


「敬也くんとそっくり」


「えー似てないっしょ?だってほら、お兄こんなだしー?」


「お兄ちゃんのこと、大好きなんだね」


「そうそう。お兄は中身はイイ男なんだよねー。見た目がもっさいのが勿体ないんだよ」


「えっそうなの?」


「これで見た目もイケてたら絶対モテるじゃん?でもそこがお兄なんだなー」


「俺は敬也くんの見た目も好きだけど?」


「うっわ、うっわ、まっひーは中身も神!!!見た目美人で中身も神ってなんなの、ズルい!」


「単に好み……」


「まっひーは好きな人がタイプっしょ?」


「…………………」


「えっえっ、そ、そうなの?」


「やぁああ、かっわいー!!!なにこれ世界一可愛い!!!すき!!!」


「………そっくり過ぎない?」


「えええ、妹がライバル?!!!見た目の良い若い女じゃん!俺、やばい」


「お兄も努力して垢抜けてみるがいいのよ、ふっふっふっ」


「………いや、今のままの敬也くんが好みなんだけど」


「真尋さん!!!あああああああ神!!!!!」


「……やっぱり分身かなにか?」


「やだぁお兄に負けるなんて!まっひーわかってるー!!!さすが神ー!!!」


「面白いけど手に余るね」


「あ、うるさくしてゴメンね?まっひーが美人過ぎてテンション上がっちゃった。私アパレルのデザイナー志望でね。メンズもレディースもイケるってスゴイっしょ?夢って感じ」


「………そう、なんだ?」


「まっひー、私が服作ったら着てくれる?もうテンション振り切れて頑張っちゃう!」


「うん。楽しみにしてる」


「うっわ。ホントご本尊!お兄、ぜったいに別れちゃダメだからね!!!」


「そこは頑張りたい所存」


「頑張らなくても、そんな選択肢ないけど」


「………えっ?えっ?ももも、もう一回ワンモアプリーズ!聞きたい!聞かせて!録音させて!!!」


「うるさい」


「ああ、まっひー尊い。もーほんと、まっひーで良かった!世界がツートーン明るくなったよ今日!」


「…………ありがとう」


「えへへへへぇ、まじ神。私、まっひーのこと大好き!」


「やっぱライバルぅー!!!」


「………馬鹿。敬也と同列はきっとずっといないし」


「ほんとバカっしょ?可愛いよね」


「……………えっ?」

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