第5話 墓地にて(表)
「と、昔の人は考えたんだろうな」
学の独り言は続く。
「しかも、カマイタチの正体は空気中にできた真空によるものだとか、草生える。こんなトンデモ理論が長年信じられていたなんて、妖怪を信じていた昔の人を笑えないな」
学が地面に落ちていた枯葉を拾った。
「これがカマイタチの正体だ」
学が素早く枯葉をヘリで手の甲を切ると、一筋の赤い線ができた。
「紙で手を切るのと同じだ。つむじ風に見とれている間に、風で舞った枯葉により体に傷がつく。それだけのことだ」
学が枯葉を放り投げた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます